平成26年11月6日
この度、国土交通省は、インド国都市開発省とともに、インド国ニューデリーにおいて「第8回 都市開発に関する日印交流会議」を開催しましたので、お知らせ致します。
本交流会議は、2007年5月に結ばれた「都市開発分野に関する協力に係る日本国国土交通省とインド国都市開発省との間の了解覚書」に基づき、開催しているものです。2007年に第1回を日本で開催して以降、日印双方において、都市開発分野の協力、交流の拡大により更なる都市の経済的、社会的な成長、発展に大きく貢献することを目的として、毎年開催しています。
会議では、双方の政府、地方自治体及び民間企業により、都市開発、都市交通、水環境分野における活発な情報及び意見交換が行われました。
1.日時: 平成26年10月29日(水)10:00~18:30
2.会場: インド国ニューデリー「ヴィギャン・バワン」
3.主催: 国土交通省、インド国都市開発省(共催)
4.出席者:約70名
[日本側] 国土交通省 大臣官房技術参事官 中神 陽一
大臣官房審議官(道路) 佐南谷 英龍 ほか
国土技術政策総合研究所、京都市、横浜市、民間企業、
在インド日本国大使館、JICAインド事務所
[インド側]都市開発省 次官 シャンカール・アガルワル ほか
外務省、中央公衆衛生・環境技術機構、都市交通研究所、
デリーメトロ公社、
ウッタル・プラデシュ州、オディシャ州、カルナタカ州、
グジャラート州、ケララ州、マディヤ・プラデシュ州、
マハーラーシュトラ州、バラナシ市(ウッタル・プラデシュ州)
5.結果概要
1)中神技術参事官とアガルワル次官との会談
会議開催に先立ち、中神技術参事官とアガルワル次官が会談を行いました。
会談では、中神技術参事官より、本日の会議では、都市開発、都市交通、水環境の各分野について、日本の技術やノウハウや経験等を紹介させていただくともに、活発な議論と意見交換を期待する旨発言し、アガルワル次官からは、インドと日本は様々な分野における戦略的なパートナーシップの関係であり、日印の関係強化に引き続き力を入れていきたい旨、発言がありました。さらに、インドにおける下水道、都市交通プロジェクトに対する日本からの支援について、期待を表明されました。
2)交流会議
(1)都市開発分科会
日本側から、日本における耐震基準と耐震対策、京都市における景観施策(※)、横浜市における都市問題と都市開発についての発表があり、続いて、インド側から、インドの今後の都市開発計画、グジャラート州における都市開発計画、インドにおける建物の耐震基準と耐震対策についての発表がありました。
※:京都市は8月のモディ首相来日時に、バラナシ市と「パートナーシティ提携意向書」に調印を行った。
(2)都市交通分科会
インド側から都市開発におけるスマートシティの考え方、グジャラート州・マハーラーシュトラ州における都市交通の現状と今後の取り組みについての発表があり、続いて日本側から、日本の都市鉄道や都市交通システムの特徴・長所、インドへのITSの導入についての発表がありました。
(3)水環境分科会
インド側からモディ首相自ら進めている「クリーンインディア」という衛生分野の新たなプロジェクト、マディヤ・プラデシュ州及びケララ州における上下水道整備に関する現状と今後の取り組みについての発表があり、続いて日本側からは、日本の最新の下水道行政の動向、民間企業による下水道分野でインドに適用可能な技術について発表がありました。
(4)今後の取り組みの確認
各分科会においては、日印双方より活発な情報提供、及び意見交換が行われました。これらの議論を経て、両者は、都市開発・都市交通・水環境分野における両国の一層の協力関係の重要性を再認識し、今後の取り組みとして、双方が下記の提案を行い受諾されました。
<インド国都市開発省の提案>
・国土交通省及び国土技術政策総合研究所、都市開発省及び中央公衆衛生・環境技術機構 間で、再生水利用を含む下水道事業に関する情報交換
・都市交通に関する継続的な意見交換
<国土交通省の提案>
・耐震建築物の分野における実務者会合及び意見交換の実施
・バンガロール、チェンナイ、ハイデラバード及びデリーなどの大都市における環状道路整備への協力
・ITSアーキテクチャ構築に対する支援
・ITS分野の関係職員に対する研修
(5)閉会
都市開発に関する日印双方の取り組む姿勢を確認し、双方の協力のもと、更なる協力・交流の推進を図ることになりました。
最後に、国土交通省が、第9回都市開発に関する日印交流会議を2015年に日本において開催することを提案し、インド国都市開発省は提案を受諾しました。
「第8回 都市開発に関する日印交流会議」の開催結果について(PDF形式:251KB)
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