霞が関一団地の南側に位置する燦然と屹立した6層の近代建築である旧文部科学省庁舎は、霞が関では法務省の赤レンガ庁舎に次いで
古い、1933年に建設されたものでした。この文部科学省庁舎と会計検査院庁舎の敷地にPFI手法(公共施設等の整備等を民間の資金、経
営能力及び技術的能力を活用して行う手法)により整備されたのが中央合同庁舎第7号館です。
平成13年6月に都市再生プロジェクトの決定を受け、地区内の官民の地権者により設立された「霞が関三丁目南地区まちづくり協議会」に
より、地区計画による容積率の割り増し、市街地再開発事業の実施などの検討を経て、「霞が関三丁目南地区地区計画」が都市計画決定さ
れました。中央合同庁舎第7号館は、国有地と霞山ビル敷地を計画地とする「霞が関三丁目南地区第一種市街地再開発事業」による施設
建築物の一部であり、特定建築者制度を用いて国がPFI手法により整備を行いました。
施設は、旧文部科学省庁舎は一部を保存して、5つの展示室とラウンジを配した「情報ひろば」と共に文化庁が使用し、また、2棟の超高層
建築物(官庁棟、官民棟)には、文部科学省をはじめとする国の機関と民間地権者が入居しています。
地区の中央に緑あふれる広場を配置して官民融合の象徴とするとともに、高度なバリアフリー対応と耐震安全性、環境保全性能を備えた
2棟の超高層ビルを景観にも十分配慮して配置し、旧文部省庁舎の一部や江戸城の石垣を保存するなど、街区のもつ歴史性を尊重したも
のとされています。 |