平成23年11月25日

　大量の輸送需要が発生し、輸送機関等に人流・物流が集中する年末年始は、ひとたび事故等が発生した場合には大きな被害となることが予想されますので、本年３月の東日本大震災等も踏まえ、災害・事故発生時における情報連絡体制等について、あらためて確認をしておくことが重要です。
　また、平成13年９月の米国同時多発テロ事件以降、輸送機関等においてはテロ対策が図られていますが、日々の国民生活や経済活動を支える基盤である輸送機関等の「安全・安心」の確保は不可欠ですので、昨今の国際テロ情勢も踏まえ、テロ対策の実施状況についても、万全を期する必要があります。
　さらに、本年９月に政府及び国土交通省の新型インフルエンザ対策行動計画が改定され、社会機能の維持に関わる運送事業等の事業継続計画の策定とその実行並びに緊急物資運送の重要性が明らかにされた中で、年末年始に向けて強毒性の新型インフルエンザの発生も危惧されておりますので、輸送機関等においては、引き続き新型インフルエンザ対策を講じる必要があります。
　このため、国土交通省では、陸・海・空にわたる輸送機関等について、運輸安全一括法の趣旨を踏まえた経営トップを含む幹部の強いリーダーシップの下、役職員総動員による自主点検等を通じ安全確保及び事故防止の徹底を図るとともに、輸送機関等のテロ対策の実施状況、また新型インフルエンザ対策の整備状況についても併せて点検を実施し万全を期するため、「平成23年度　年末年始の輸送等に関する安全総点検」（以下、「総点検」という。）を実施します。