平成26年8月14日
この度、国土交通省では、中華人民共和国交通運輸部と第29回日中道路交流会議を開催致しました。本会議は1984年に両国で開催に合意して以降30年に渡りほぼ毎年開催してきたものであり、日中間の道路に関する技術交流を目的としているものです。
第29回会議では、共通テーマとして橋梁の老朽化対策と高速道路のサービスエリアにおける取組み、個別テーマとして日本側から地方部における高速道路の整備基準、中国側からは大型プロジェクトの現状についてそれぞれ発表し、意見交換を行いました。
中国では、1984年に有料道路制度を採用して以降、飛躍的に高速道路整備が進み、ここ数年は毎年約1万kmもの高速道路が整備され、2013年には延長10万kmを突破しました。これらの道路を適切に維持管理していくための施策として、路面損傷の自動計測技術やデータベースを用いた管理システムについて検討を進めているとのことでした。また、30kmを超える海上道路やロケットにてワイヤーを搬送する工法を用いた吊橋架橋など新たな技術を駆使した大型プロジェクトについて紹介がありました。
これに対し、日本からは市町村まで含めた全ての道路管理者に5年に一度の近接目視点検を義務付けるなど大きな転換を果たした構造物の老朽化対策の最新動向、新東名高速道路のサービスエリアにおける先進の事例、暫定2車線道路の設計基準などを紹介しました。
会議の結果、交通量の伸びなど成長著しい中国とは異なる面もあるものの、構造物の老朽化対策や道路の建設・維持管理のための財源制度など共通の課題を多く有することから、今後も引き続き互いに貢献できることを確認しました。
会議で得られた知見を国内の道路行政に活用するとともに、今後とも日中両国の道路に関する技術交流を強化して参ります。
(1)日程:平成26年8月5日(火) 10:00~17:00
(2)会場:三田共用会議所
(3)主催:国土交通省、中華人民共和国交通運輸部
(4)出席者(約20名)
[日本側]国土交通省 道路局長 深澤 淳志
大臣官房審議官(道路) 佐南谷 英龍 ほか
[中国側]中華人民共和国交通運輸部 公路局長 李 彦武 ほか
第29回日中道路交流会議の開催について(報告)(PDF形式)
PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Acrobat Readerが必要です。
左のアイコンをクリックしてAdobe Acrobat Readerをダウンロードしてください(無償)。
Acrobat Readerをダウンロードしても、PDFファイルが正常に表示されない場合はこちらをご覧ください。