報道・広報

河川用ゲート設備、河川ポンプ設備の効率的な維持管理を目指し
~点検・整備・更新検討マニュアル(案)の本運用開始~

平成20年4月30日

 河川用ゲート設備や河川ポンプ設備の多くは、河川整備の進展と共に昭和40年代後半から建設され、現在では建設30年から40年を迎える施設が多く、今後は老朽化により整備・更新が必要となる施設が増加するものと予想されます。これに伴い施設の維持管理に要する費用も年々増加すると考えられることから、施設の信頼性を確保しつつ効率的かつ効果的な維持管理の実現が急務となっています。
 
 このような背景から、ゲート設備とポンプ設備それぞれに、有識者を交えた検討会(委員長:山田正 中央大学教授)を設置し、効率的な維持管理手法に関する検討を行ってきましたが、その成果として平成19年3月に「河川用ゲート設備点検・整備・更新検討マニュアル(案)」と「河川用ポンプ設備点検・整備・更新検討マニュアル(案)」の試行案をとりまとめたところです。
 
 本マニュアル(案)は、従来、一部に画一的な水準で維持管理されていたものを、設備の目的や機能によりメリハリをもたせた維持管理への転換など、設備の信頼性を確保しつつ、効率的かつ効果的な維持管理を実現するための方策を示したものです。
 
 国土交通省では、平成19年6月より直轄の河川管理施設において本マニュアル(案)に基づく点検・整備・更新等の試行を実施してきましたが、この度、マニュアルの成案をとりまとめ、平成20年4月より本運用することとしましたのでお知らせします。

【マニュアル(案)のポイント】

○点検では
 ・故障時の設備機能への影響を考慮した点検項目の合理化
 ・施設の目的や稼働状態による点検周期の合理化方策の提案 など
 
○整備・更新では
 ・機器の健全度、設備区分、社会への影響度、設置条件等を加味した保全方策 への転換
 ・故障時の設備機能への影響を考慮した保全方法、故障予知・傾向管理の可否による保全方法への転換
 ・実態データに基づく取替・更新目標年数の提案 など
 
 なお、国土交通省では、今後もより一層の効率的かつ効果的な維持管理を推進するため、設備の劣化診断手法の検討や維持管理データベースの構築検討など引き続き実施していくこととしています。

お問い合わせ先

国土交通省総合政策局建設施工企画課 
TEL:(03)5253-8111 (内線24943)
国土交通省河川局治水課河川保全企画室 
TEL:(03)5253-8111 (内線35582)

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