平成25年6月19日

　6月12日、13日にジュネーブで開催されたISO技術管理評議会において「水の再利用」に関するISO専門委員会の設置が決まりました。本専門委員会については、我が国が主導し、イスラエルと中国との共同により設置提案を行ったものであり、日本と中国が幹事国となり、イスラエルから議長を選任することとなります。なお、我が国が幹事国を担うのは水分野では初のこととなります。
 
　従来より、国土交通省水管理・国土保全局下水道部では下水処理水等の再生水利用を推進しているところです。併せて再生水利用に関連した、世界的に見て優位性を有する我が国の下水道技術の国際展開についても推進しております。
 
　これらの取組を確固たるものとし、国際貢献を果たすためには戦略的な国際標準化活動を実施する必要があり、これまで、経済産業省とも連携しつつ本専門委員会の設置に向けて、ISOや関係国に働きかけをしてきたところです。
 
　本専門委員会では、当面、「処理水の灌漑利用」、「処理水の都市利用」、「再生水利用システムにおけるリスクと性能の評価」について国際標準化を目指すこととなっており、日本は「再生水利用システムにおけるリスクと性能の評価」について議論を主導していくこととなります。ここで、日本が主導権を握ることにより、世界の水市場が拡大する中で注目されている膜処理技術をはじめとする我が国が優位とされる再生水技術の国際競争力の維持・強化を図るとともに、国際貢献が果たせるように取り組んでまいりたいと考えております。