報道・広報

国連の車両等の世界技術規則協定*1(1998年協定)採択25周年の祝辞を豊田国土交通副大臣がビデオメッセージで発信しました
~第190回国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)結果~

令和5年6月23日

 国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)は、第190回本会議を令和5年6月20日から22日にかけて、スイス・ジュネーブにおいて開催しました。
 また、日米欧のイニシアティブによって採択された1998 年協定の25 周年記念式典が今回のWP.29 に合わせて開催され、豊田副大臣が祝辞をビデオメッセージで発信しました。
 
 我が国は、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)*2において、自動車局車両基準・国際課安全基準室長が副議長を務めるなど、自動車の安全・環境性能にかかる国際基準の策定等に積極的に参画しています。
 今回のWP.29に合わせて25周年記念式典が行われた1998年協定は、自動車基準の国際調和を推進するため、自動車の市場アクセスに関する制度*3が異なる国々が加入できる、よりグローバルな協定として、日本、米国及び欧州連合が主体的に原案を作成し、1998年6月にWP.29において採択された国際協定です。日本、米国、欧州連合のほか、カナダ、中国、インド、韓国などが同協定の締約国として世界の主要な自動車市場をカバーしており、これらの国々が、より高度な安全・環境に関する国際的な自動車基準(世界技術規則)の策定を通じ、安全・環境性能に優れた自動車の普及を目指しています。
 25周年記念式典は、同協定の執行委員会*4の議長を務める当省職員により議事が進行され、豊田副大臣が祝辞をビデオメッセージにて発信し、その中で、我が国が水素燃料電池自動車や電動車の安全性、歩行者保護、排出ガス試験法など、多様な自動車技術に対応した世界技術規則の策定に貢献してきたことに触れつつ、全世界におけるより良い道路交通の実現のため、我が国が1998年協定の発展やWP.29の活動に、さらに積極的に貢献していく決意であることを述べ、同協定の25周年に祝意を表しました。
 
 豊田副大臣が祝辞をビデオメッセージで発信
 式典で司会を務める猶野室長
 
 また、1998年協定執行委員会においては、当省職員のリードにより、日本が米国と協力*5して進めてきた水素燃料電池自動車にかかる世界技術規則の改正(大型車向け要件の拡大等)及びブレーキ粉塵測定法にかかる新たな世界技術規則が成立しました。
 さらに、今回のWP.29では、1958年協定に基づく国際基準の改正案(32議案)及び日EUが主導して進めてきた路上走行排出ガス試験(RDE)にかかる新たな国際基準案が合意されました。
 国土交通省としては、自動車基準の国際調和を目的とした1998年協定及び基準調和に加えて締約国間での相互承認を可能とする1958年協定の両方の協定の締約国として、その強みを活かしつつ、「インフラ海外展開戦略2025(令和5年6月追補版)」(令和5年6月1日、経協インフラ戦略会議決定)や「水素基本戦略」(令和5年6月6日、再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議改定)等の政府方針に沿って、日本の技術を反映した国際基準の策定等を推進して参ります。
 
 WP.29本会議の様子  WP.29が開催された国連欧州本部
   
*1協定の略称。正式名称は、「車両並びに車両への取付け又は車両における使用が可能な装置及び部品に係る世界技術規則の作成に関する協定」。
*2 WP.29は、自動車安全・環境基準の国際調和と認証の相互承認を多国間で審議する唯一の場であり、日本も積極的に参画。国連欧州経済委員会(UNECE)メンバー国のほか1998年協定又は1958年協定の締約国等が参加可能(WP.29及び各協定の概要は別添1,2を参照)。
*3 同一仕様で大量生産される自動車の国内や域内への市場投入に関して、政府が事前に基準適合性等の審査や認証を行う制度、自動車メーカー自身が基準適合性を保証したうえで政府が事後的に市場から抜き取り等により確認を行う制度など、国によって制度が異なる。
*4 1998 年協定に基づく執行委員会(AC.3)は、同協定の実施についての最高決定機関であり、令和5年(2023年)は日本が議長を務めている。過去、平成29年及び30年(2017-2018年)に議長を、令和元年から令和4年(2019-2022年)に副議長を日本が務めた。
*5 2021年4月に発表した「日米競争力・強靱性(コア)パートナーシップ」の下で、日米両国は、電気自動車及び水素燃料電池自動車の技術のための国際的な安全基準を策定するために協力を行っている。

お問い合わせ先

国土交通省自動車局 車両基準・国際課 山田、井島 
TEL:03-5253-8111 (内線42504,42524)

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