平成20年10月16日
札幌飛行場(丘珠空港)における遅延の軽減、航空機の効率的な運航、周辺空域の航空交通の更なる安全性向上を確保するため、本年11月20日から、ターミナルレーダー管制を導入するとともに、同業務を防衛大臣へ委任することとします。 |
1.背景
札幌飛行場(通称:丘珠空港。防衛大臣が設置及び管理する共用空港。)においては、近年における民間定期便の増便や、その地理的特性により特に冬場において航空機の離発着に係る恒常的な遅延が発生していることから、防衛大臣が所要の施設整備、要員配置等を行い、ターミナルレーダー管制業務(※)を平成20年11月20日より開始し、当該飛行場周辺空域の航空交通の安全及び効率的な運航を確保することとしている。
このため、国土交通大臣の権限に属する事項のうちターミナルレーダー管制業務に係るものを防衛大臣に委任する必要がある。
(※)レーダーを用いて、航空機に対し、出発・進入経路や出発・進入の順位、上昇・降下・待機の指示等を行う業務。
2.概要
航空法第137条第3項に規定する国土交通大臣の権限のうち防衛大臣に委任する事項を定める航空法施行令(昭和27年政令第421号)別表を改正し、札幌飛行場における航空交通管制圏及びこれに接続する進入管制区に係るターミナルレーダー管制業務等の権限を新たに防衛大臣に委任することとする。
3.今後のスケジュール(予定)
事務次官等会議 平成20年10月16日(木)
閣 議 平成20年10月17日(金)
公 布 平成20年10月22日(水)
施 行 平成20年11月20日(木)
4.ターミナルレーダー管制導入のメリット
現在、札幌飛行場(丘珠空港)については、同じ時間帯に出発機・到着機がある場合、一方の航空機を待機させ、安全間隔を保つ必要があるが、ターミナルレーダー管制が導入されると、出発機・到着機を同時に取り扱うことが可能となり、遅延の軽減、航空機の効率的な運航、周辺空域を飛行する航空機の更なる安全確保に寄与することとなる。
なお、当該業務は陸上自衛隊北部方面管制気象隊が行う。
<参考資料>ターミナルレーダー管制導入の効果