大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2024年5月17日(金) 8:39 ~ 8:43
衆議院分館 4階エレベーターホール前
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。

質疑応答

リニア中央新幹線のトンネル掘削工事について

(記者)

リニア中央新幹線のトンネル掘削工事において、岐阜県瑞浪(みずなみ)市で、井戸やため池の水位の低下が明らかになりました。
JR東海は、工事を一時中断してボーリング調査を行うとのことですが、国土交通省の受け止めと今後の対応をお聞かせください。

(大臣)

JR東海から、リニア中央新幹線のトンネル掘削工事を実施している、岐阜県瑞浪市で、井戸やため池の水位低下が確認された、との報告を受けています。
この原因や対応については、JR東海から次のことを聞いています。
1番目に、JR東海では地下水位の観測用井戸を設置し、地下水位の変化をモニタリングしながらトンネル掘削工事をしており、2月下旬に水位の低下を確認した後、速やかに地域の関係者に連絡したこと、2番目に、トンネル掘削工事との関係を引き続き調査していくが、周辺でこの工事以外に地下水に影響するような工事が行われていないことから、リニア中央新幹線のトンネル掘削工事によるトンネル湧水の影響である可能性が高いと考えていること、3番目に、現在、応急措置として、上水道を御利用いただくための工事を順次実施し、また、代替となる水源として、新しい井戸を掘る予定であり、これらをJR東海の負担で実施すること、4番目に、準備が整い次第、薬液注入等のトンネル湧水を抑える対策を実施すること、5番目に、必要な場所で、トンネル掘削工事を一時中断し、地質調査のためのボーリングも実施すること、この5点について報告を受けています。
国土交通省としても、JR東海に対し、速やかに原因究明を行うとともに、地元住民の方々などへの丁寧な説明と、調査を踏まえた適切な措置が取られるよう、引き続き、指導・助言を行っていきたいと思っています。

新幹線による貨物輸送について

(記者)

ドライバーの残業規制の物流2024年問題が本格化する中で、JRの旅客各社が新幹線での貨客混載輸送の取組を強化しています。
こちらの取組について大臣の期待と今後の課題をお聞かせください。

(大臣)

新幹線による貨物輸送については、2021年に一部区間で開始され、本年4月に東海道新幹線においても開始されたことにより、現在、全国の新幹線に広がっていると承知しています。
具体的には、車内のスペースを活用して、宅配便や、鮮魚・鮮果、医療関係品、半導体などの付加価値の高い品目を輸送するサービスが行われています。
新幹線の速達性を生かして、各地の旬の特産品を輸送し、販売するイベントが開催されるなど、魅力的な取組が行われています。
こうしたサービスがさらに拡大すれば、物流の2024年問題への対応や、地域の活性化、カーボンニュートラルへの貢献などにもつながるものと期待しています。
国土交通省においても、新幹線による貨物輸送サービスの更なる拡大が進むよう、鉄道事業者と連携して、新幹線による輸送ニーズの把握や掘り起こし、荷役方法の効率化などの課題の解決に向けて、必要な調査や検討を行っていきたいと思っています。

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