大臣会見

石井大臣会見要旨

2019年5月14日(火) 10:17 ~ 10:28
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方から報告するものはございません。
以上でございます。

質疑応答

(問)レオパレス21の施工不良問題についてお伺いします。
レオパレスの建築基準法違反の状況、入居者の退去、対象物件の改修状況など、現在までに判明している事実と国土交通省の対応についてお聞かせください。
また、同社に対する処分や再発防止策の検討など、今後の取組についてもお聞かせください。
(答)今の御質問は、2月に判明した問題ということでよろしいですか。

(問)2月と界壁の方も併せてお願いします。
(答)昨年の分と2月の分と両方ということですか。
まず2月の分をお答えしますけれども、レオパレス21の本年2月に公表された事案に係る1324棟のうち、本年3月末時点で特定行政庁から建築基準法違反が認定されたものは59棟となっております。
昨年4月及び5月に公表された小屋裏等界壁の不備を含めた建築基準法違反の認定は、本年3月末時点で2949棟ということであります。
入居者等への対応につきましては、この2月に公表された事案に係る1324棟に2月8日時点で入居されていた1万4354人のうち、本年4月末時点で4623人が退去し、715人に関し住み替え予定日が決定している一方、9016人の方は予定日が未定であるとの報告を同社から受けております。
本年2月に公表された事案に係る改修の状況につきましては、4月末時点で改修済みとなっているものはないと聞いております。
昨年4月及び5月に公表された小屋裏等界壁の不備に係る改修については、改修済みは本年4月末時点で800棟と聞いております。
国土交通省としましては、レオパレス21に対しまして、入居者等に丁寧かつ迅速に対応するよう引き続き指導するとともに、特定行政庁と連携いたしまして、早期に不備の解消を図ることにより、入居者等の安全・安心の確保を図っていくこととしております。
今後、国に設置いたしました外部有識者会議の意見を踏まえつつ、徹底した原因究明のもとに、適切な再発防止策を講ずるとともに、処分等の対応につきましては、不適合状態の是正状況や原因究明の結果、再発防止策に関する同社の取組状況等に応じて、検討してまいりたいと考えています。

(問)2つお願いいたします。
1つは、昨日の日本自動車工業会の会長会見での発言に関してであります。
昨日、豊田章男会長は、車産業が大きな産業であり、納税もたくさんしているということに触れた上で、是非、納税産業から戦略産業へという位置付けに、国には変えて対応していただきたいという主旨のことを仰っています。
車産業に関しての国土交通省の御見解を賜ればありがたいです。
もう1点は、日本自動車連盟、JAFに関してであります。
JAFの久米専務理事、元の自動車局の技術安全部長でいらっしゃいますが、JAFによると、JAFの会員数は1950万人を超えたと、もう2000万人というのが視界に入っているわけですが、この間ずっと年会費4000円というのは変わっていない。
2000万人という会員数が見えている中で、1人あたりの会費がずっと据え置かれたままだと。
値下げする気はないのかとJAFに問うたところ、久米さんは、値下げはしないと、サービスの向上で対応していくと、こういうふうに言うわけですけれども、国が安全・安心を言うなら、JAFへの加入促進というのは当然必要なわけで、加入促進の1番の手立ては会費値下げだと思いますが、国からそういう指導をする考えはあるかないか、この2点をお願いいたします。
(答)まず、JAFの件からお答えいたしますと、JAF自身の担当は警察庁でございますので、国土交通省としては所管外ということもありますし、年会費については会の中でお決めになることでございますから、コメントは控えたいと思います。
それから豊田会長の仰った「納税産業から戦略産業に」ということですが、必ずしも仰っている趣旨をきちんと把握しているかどうかは分かりませんけれども、よく例えられますけれども、パソコンが、パソコンを作るメーカーが主導していた時代からパソコンを運用するソフト会社がリードする時代になったということがございますよね。
自動車も、今、自動運転の時代になって、自動車を作るメーカーから自動車をコントロールしていく、自動車をいかに使うかということの時代になりつつある、そういう問題意識で仰っているのではないかと想像はいたしますけれども、ある意味では私どもも、自動運転の進展のために、今、国会に道路運送車両法を提出をして御審議をいただいているところでありますし、また、新しい自動車を含む交通サービスとして、Mobility as a Service(MaaS)といった動きも取り入れた、様々な取組等もやっておりますので、方向的には豊田会長が仰った方向と政策的には一致するのではないかと考えています。

(問)百舌鳥・古市古墳群なんですけれども、ユネスコの諮問機関の勧告があって、世界文化遺産への登録が確実視される状況になりました。
これへの受け止め、特にもう既に登録に向けた動きが進む中で、観光がかなり盛り上がっているようなんですけれども、訪日客含めてプラスの効果がかなり期待されると思いますが、この辺についてお願いします。
(答)この度、ユネスコの諮問機関が「百舌鳥・古市古墳群」を世界遺産に登録するよう勧告したということは承知をしております。
6月末から開催される世界遺産委員会で登録が正式決定される方向と伺っております。
世界遺産に登録されることで、知名度が上がり、内外からの来訪者の増加につながるなど、観光誘客面でプラスの効果があるものと考えております。
国土交通省としましては、海外でのプロモーションや、多言語解説などの観光資源としての磨き上げに関しまして、地元の自治体等の取組を支援してまいりたいと考えています。

(問)交通アクセスなどこれから充実していく要望などもあるかもしれませんが、今のところ大臣として考えていらっしゃるところがあれば。
(答)特段、今、直ちに何かということはありませんけれども、よく地元の皆さんの御要望を承って、よく連携して取り組んでいきたいと考えています。

(問)レオパレスの冒頭の質問の件で確認をしたいのですけど、2月の分で4月末時点で改修済みがないということだったり、昨年4月、5月の界壁の問題で改修済みが800戸に留まっているということ、これらの状況について大臣は対応が遅いという認識があるのか、どういうふうな会社の対応の姿勢を感じていらっしゃるのか教えていただきたいのですけれども。
(答)昨年4月の時点で公表された改修に係るものについては、夏までの改修を求めており、2月に公表されたものについては、10月までの改修を求めておりますので、その指示された期間にしっかりとやっていただくことを期待したいと思います。
これからスピードアップしてやっていただけるものと思っております。

(問)先週ですか、トヨタとパナソニックがまちづくりを標榜する新しい会社の設立という発表をしましたが、ハウスメーカーがそこまで踏み込んで明確にそういう会社を立ち上げるというのは非常に珍しいケースかと思いますが、これついて、もし大臣の感想等がありましたらお聞かせください。
(答)新しい会社を作るということは報道で承知しておりますけど、目的が新しいまちづくりということまでは、私、承知しておりませんので、コメントは保留させていただきたいと思います。

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