大臣会見

石井大臣会見要旨

2016年1月29日(金) 10:31 ~ 10:45
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

本日の閣議案件で、特に私の方から御報告するものはございません。
このほか、私の方から1点御報告がございます。
観光立国ショーケースの選定についてですが、昨年の訪日外国人旅行者数は、過去最高の1974万人となりましたが、依然としてゴールデンルート上の大都市に集中する傾向にあります。
こうした中、訪日外国人の方を地方に誘客し、全国津々浦々までインバウンド急増の効果を波及させることは、政府としての重要な課題となっております。
このため、国土交通省では、平成27年度から広域観光周遊ルートを認定し、広域的に観光地域が連携する「線」を強化する取組みを進めております。
今般、これに加え、昨年6月に閣議決定された「日本再興戦略改訂2015」を踏まえ、「点」を充実する取組みとして、訪日外国人旅行者の受入れのモデルとなる地方都市を「観光立国ショーケース」として位置付け、その形成に取り組むことといたしました。
具体的には、「日本版DMOの形成」、「歴史・文化・自然など、多くの観光資源の磨き上げ」、「ストレスフリーの環境整備」、「海外への情報発信」などの取組みを意欲的に行うモデル都市を募集いたしました。
この結果、10都市から応募があり、この中から、本日、北海道釧路市、石川県金沢市、長崎県長崎市の3つの都市を選定することといたしました。
今後、国土交通省を始めとした関係省庁の施策を集中投入することにより支援してまいります。
また、選定された3つの都市においては、他の都市の模範となるような先進的な取組みを積極的に実施していただくことを期待しております。
詳細は事務方にお問い合わせいただきたいと思います。
私からは以上でございます。

質疑応答

(問)甘利大臣が昨日、辞任されたわけなんですが、改めて政治と金の問題と言えると思うんですが、大臣はどのように受け止められたのか。
また、経済再生を担う重要閣僚であったわけなんですが、国政への影響については、どのようにお考えになりますか。
(答)甘利前大臣の辞任は、御自身がお決めになったことではありますけれども、こういう事態に至ったことは、大変残念なことだというふうに考えております。
安倍内閣においては、国政に停滞をもたらすことがないように政策課題に全力で取り組んでいくことが重要だと思っております。
(問)昨日、URと住宅局が現時点での調査結果を出したわけなんですが、大臣は、URと住宅局の対応について、適切であったというふうに評価されますでしょうか。
(答)国土交通省とURの対応につきまして、昨日、報告させていただきました。
公表にもございますけれども、まず住宅局につきましては、前住宅局長が甘利事務所の秘書からUR担当者の連絡先に関する問合せを受けたということで、これに対応して答えたということでございますから、問題のある対応とは思っておりません。
URにつきましては、昨日は、甘利事務所の秘書との面談日時について公表されたところでありますけれども、面談の状況等については、URにおいて調査中であるというふうに聞いております。
調査結果がまとまり次第、速やかに公表するよう、改めてURに指示したところでございます。

(問)昨日、与党のプロジェクトチームで北陸新幹線の新しいルートについての検討がありまして、JR西日本が小浜から京都を通るルートというのを要望されています。
大臣のこのルートについての受け止めと、また、ルートの決定のあり方についてどうあるべきかというのを御意見を伺います。
(答)北陸新幹線の敦賀・大阪間につきましては、与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチームの下に設置されました北陸新幹線敦賀・大阪間整備検討委員会において、今月26日に、JR西日本及びJR東海から意見を聴取したと承知しています。
JR西日本からは、現在の整備計画どおり、小浜市附近を経過地としつつ、更に京都を経由し、新大阪に至るルートにより、早期に全線開業することが望ましいという意見が出されたと。
またJR東海からは、米原での東海道新幹線への乗り入れについては、到底困難であるとの意見が述べられたと承知しています。
いずれにしましても、昭和48年に決定された整備計画においては、主要な経過地については小浜市附近とされている一方で、ルートについては関係者間で様々な意見があると承知しておりますので、この検討委員会において、当面、様々な関係者から意見を聞いた上で検討されると聞いておりますので、当面はその検討状況を見守っていきたいと思っております。
(問)一度、小浜の話は閣議決定を経た上でのことであるのですが、北海道の時も結局は閣議決定をひっくり返すのが難しかったという現状があります。
実際は当事者間で話し合いをしつつというのが、小浜からの変更が可能かどうかというのは議論が分かれるところかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
(答)その点も含めて、与党の委員会で検討がなされるものと思っています。

(問)観光立国ショーケースに関連してお尋ねしたいのですが、3都市選ばれましたが、いろいろなクライテリアを設けておったんですが、どういうところが優れているというかポテンシャルがあるとかということがあって、選ばれたこの3都市になったのかというのを端的に1つずつお願いしたいのと、また他の都市の模範となるような取組みを期待したいということなので、まずは横展開を意識されているのかなと思いますが、また更に他の都市を選んでいく可能性についてどういうふうにお考えかお聞かせください。
(答)まず、観光立国ショーケースの選定でございますが、昨年の11月19日に募集を開始しまして、全国で10都市から応募がございました。
選定につきましては、先ほど申し上げたとおり、日本版DMOを始めとする地域の推進体制が整えられているかどうか、また我が国を代表する観光資源が存在するかどうか、モデル性や実現可能性、更に都市の規模や地理的分布などを考慮して行ったところでございます。
選定に当たっては、有識者からなる観光立国ショーケース検討委員会をつくりまして、その意見をお聞きして行ったところでございます。
今、御指摘あったように、この3つの都市をモデルとしてインバウンドの誘客に向けた取組みが進むように横展開を図っていきたいというふうに思っておりますが、その他の都市については、この横展開をすることにより、誘客の取組みを促すという考え方でございますので、追加で都市を選定する予定はございません。

(問)甘利氏の問題について、大きく2点質問させてください。
そもそも論として、甘利氏の秘書から口利きはあったのかどうか、その御認識を1点お願いします。
それから、今の御説明でURの対応が適切だったのかというところに明確な御説明がなかったような気がしましたが、短い期間に大臣の秘書と12回も会っていたということは問題ではなかったのかどうか、よくあることなのかどうか、その辺りの御認識をお願いします。
(答)まず、口利き云々ですけれども、口利きというのは、定義が何かということによって変わってくることもあるのですが、国土交通省住宅局長の対応について申し上げれば、あくまでURの担当者の連絡先に関する問合せを受けて、それに対応したということに尽きるかと思っております。
URの対応がどうだったかということですれども、この状況については、今、調査をしっかりさせているところですから、その調査結果を待ちたいと思いますけれども、基本的には国会議員の事務所から問合せがあれば、それに丁寧に対応するというのが一般的でございますので、それに則ってURも対応したと思っております。
回数が多いかどうかということは、いろんなケースがありますので、一概には言えないというふうに思います。
(問)昨日のURの説明では、補償交渉の当事者でない人に説明することは問題ではないという説明だったんですけれども、本来、補償交渉というのは当事者間で行われるべきもので、そこにいくら国会議員だからといって、交渉の状況だとか、秘書だからといって、その交渉の進ちょくみたいなものを説明するということが、疑念が生まれかねないような事態に至っていると思うんですけれども、これについての御所見をどのようにお考えなんでしょうか。
(答)これについては、甘利事務所がS社からの依頼を受けて、いろいろ問合せをしていたということだと思いますので、それに対応したということかと思います。
依頼も何にも無くて問合せをするということについては、どうかなっと思いますけれども。
(問)今後、当事者間以外の人への説明みたいなものについて、彼らの昨日の説明では、問合せがあれば問合せに答えると言ってましたけれども、対応についても、関わり方というか、あり方みたいなもので、監督する官庁として指導なり、あるいは改善を促すなりということはお考えでしょうか。
(答)基本的には、国会議員の事務所から問合せがあれば、それに対応するということですけれども、どういうふうに対応するかということについては、ケースバイケースだと思ってます。
(問)甘利大臣は、一番最初の幹事の方からの質問でもありましたが、経済政策の重要閣僚でありました。
政策としては、リフレ派とも位置付けられるような方でした。
後任の石原大臣は、党税調のメンバーでもあられまして、財政金融というような観点もあると思うんですが、そういった観点で、安倍政権の経済政策に何か影響を与えるというようなことは、大臣の見方からしてあるものなんでしょうか。
(答)恐縮ですが、私、石原大臣の経済政策の考え方については、よく承知をしておりません。

ページの先頭に戻る