大臣会見

太田大臣会見要旨

2013年5月28日(火) 9:32 ~ 9:42
国土交通省会見室
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の国土交通省関係の閣議案件はございません。

質疑応答

(問)大きく2点あります。
一つは笹子トンネルの事故から間もなく半年を迎えると思うのですが、こちらについて改めて大臣の御所感を伺いたいのと、本日(28日)午後に予定されているかと思いますが、笹子トンネル天井板の落下事故の調査委員会が開かれると思います。
こちらで原因究明、再発防止策について報告書の骨子案が出ると伺っておりますが、特に再発防止の部分について、今後、国土交通省としてどう取り組まれていくのかを、ちょっと先になってしまいますが、今の時点での大臣のお考えをお伺いできればと思っております。
(答)昨年の12月2日の笹子トンネル天井板落下事故に対しましては、何よりもこうした大きな事故によって多数の方がお亡くなりになっているということに対しまして、亡くなられた方、御遺族の方に心から御冥福をお祈り申し上げ、哀悼の意を捧げたいと思っております。
一番大事なのは再発を防止するということで、この笹子トンネル自体につきましては、亡くなられた方達、遺族に対しまして、ネクスコ中日本にしっかりした丁寧な対応をしなくてはいけないということを指示すると同時に、原因究明ということについてよく協力をするように、そして再発防止策というものに力を注いでいくようにという指示をしたところです。
国土交通省としましては、同種のトンネルが全国にいくつもあり、また同じ天井板があるということで、その中身については色々トンネルの形状によって違いますが、いずれにしても天井板があるということについては安全に万全を期すということが大事だということで、念には念を入れて対策をしているところです。
今日、第5回トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会が行われて、御指摘のように落下の発生原因の把握と再発防止策の考え方を取りまとめた報告書骨子案が提示されると伺っているところです。
概要は聞いておりますが詳細はこれを受けて確認をしたいと思っています。
原因ということ等につきましては既に第4回までの調査で、一つは設計・施工段階において事故の原因が内在をしているかどうかということが一点、それから、経年劣化が事故というものに結びついたかどうかということが一点、そして、もう一つはネクスコ中日本の点検、維持管理が不十分であったのではないかということ。
この三つが中心であったと思っています。
この1番目の内在ということの要因につきましては、今日の報告書骨子案の中にも設計時想定の風圧の程度ということやあるいは安全率を設計の段階でどうであったのかということ等が報告されるのではないかと思っているところです。
いずれにしましても再発を防止するということは、念には念を入れ万全を期さなくてはならないことなので、この報告書骨子案を受けまして、この議論を踏まえまして報告書の取りまとめを国土交通省としては早急に行って、二度とこうした事故の起きないように、起こさないように再発防止に力を注いで参りたいとこのように思っております。

(問)もう一点ですが、先日、リニアモーターカーの整備について関係自治体の首長が大臣のもとにいらっしゃって早期着工に向けた環境整備というものを要請されたと伺っておりますが、こちらについて国土交通省としての受け止めと対応についてお伺いできますでしょうか。
(答)昨日、大村愛知県知事をはじめとする山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、奈良県の各知事が来られまして、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会の大会を行ったという報告に来られました。
この内容は基本的には中央新幹線の早期全面整備の要請ということでございます。
中央新幹線は三大都市圏を高速かつ安定的に結んで国民生活、社会経済を支える大動脈の機能を果たすと同時に東海道新幹線との間での、いわゆる災害のリスク回避というリダンダンシーという意義を持つということだと思います。
また、新しい技術革新ということについても大きな貢献があるということを期待をしているところであります。
私の方からは今まで様々騒音はどうなのか、磁気はどうなのかとか、トンネルが多いからそれについての不安を感じるのではないかとか、あるいは駅舎が一体どうなのかとか、これまであるいは景観はどうなのかとか、色々な意味でのものがこれまでずっと、まとまってというよりはその都度提起されてきた問題がありますから、本格的にこれが推進されるという現段階にあっては、そういうことも含めて丁寧に検討し、丁寧に説明もしていかなくてはいけないのではないかというお話をさせていただいたところです。
リニア中央新幹線の整備は重要なプロジェクトであると認識をしておりまして、昨日お聞きした御要望については、国土交通省としては鉄道局を通じてJR東海に伝えたいと思っているところです。

(問)愛知県の道路公社が運営を民間にやってもらいたいという提案に今日来られたようですが、国土交通省としては県の道路公社のコンセッションと言いますか民間運営という提案に対して今後どのように対応されていくお考えでしょうか。
(答)全体的には、空港を始めとして、コンセッション方式を採って、民間の力を活用していく、そしてその建物と言いますかそれ自体プラス地域活性化ということに大きな力を果たすということが大事だという認識をしておりますから、方向性としてはそうした提案がなされるということは、大変結構なことだと思っています。
ただ、民間が入るということについては、そこでは当然ある一定程度の利益が得られるということがあって初めて成り立つということでありますから、料金が上がって利益を得るという形ではなくて、今の状況の中での民間の活力を入れることによって利益を生み出すという、価値創造という点に大事な点がありますから、その辺を前回も来てお話をさせていただいておりますので、様々な意味で御相談や御提案があるのではないかと思っております。
今日にも来られるということのようですので、十分お話をさせていただきたいと思っています。

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