大臣会見

太田大臣会見要旨

2013年5月24日(金) 8:48 ~ 8:58
衆議院分館第18委員室前
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の国土交通省関係の閣議案件はございません。
 私の方から、ボーイング787型機の有償運航の再開について申し上げます。
昨日、全日空及び日本航空から梶山副大臣に対しまして、対象となる24機全ての改修作業及び確認飛行が完了したとの報告がございました。
あわせて、運航乗務員に対する慣熟飛行や利用者への情報開示についても、適切に行われている旨の報告がございました。
 国土交通省としましても、梶山副大臣や坂井大臣政務官がボーイング787型機に搭乗したということもいたしましたし、改修作業や確認飛行あるいは慣熟飛行に立ち会うなど、航空会社における取組みが適切に行われていることを確認してきました。
 今般、航空会社からの報告内容や職員による立会い、これらの結果を総合的に評価いたしまして、全日空及び日本航空両社がボーイング787型機による有償運航の再開ということを認めることといたしました。
 国土交通省としては、有償運航再開後も、ボーイング787型機の安全確保に万全を期すとともに、航空利用者の安心を確保するために、万全の対応をして参りたいと思っているところです。
私の方からは以上です。

質疑応答

(問)昨日、航空会社2社が国土交通省へ報告に来まして、その後全日空が会見で日曜日(26日)から臨時便でボーイング787型機の運航を再開すると発表しました。
大臣の今の率直なお気持ちをお聞かせ頂ければと思います。
(答)臨時便としてという発表があったと聞きました。
それは国交省の確認というものをを得てからという話でありますから、私としては今日それを認めるということを通知したいと思っております。
本格的には6月1日からということを両社とも言っているということを聞いていますが、いずれにしてもボーイング787型機が飛ぶということになりますから、とにかく安全ということは一番大事、そして国民の皆様に安心していただけるということが非常に大事であると思っておりまして、今後も安全・安心の両面についてバッテリーのモニタリングや安全情報の開示など航空会社における取り組みに、引き続き万全を期すようということについて、指導・監督して参りたいと思っています。
平成25年1月8日のボストン空港の事案、1月16日の高松空港での事案ということで、重大なインシデントが発生したという、特にバッテリー事案を受けまして、米国のFAA(米国連邦航空局)並びにNTSB(米国国家運輸安全委員会)、国土交通省航空局そして運輸安全委員会等が一体となって、とにかく原因究明と安全確保ということに向けて力を注いできました。
そのような点から申し上げますと、全体には原因と思われるところを100項目調べ上げまして、そのうち20項目は大丈夫だということでそれを除いた80項目について、全てに対して手を打つということで、4グループに分けてそれ(原因究明)を行ったり、あるいは三重の防御措置を取ったというようなことの中で、4月26日に是正措置(に関する改修を行った787型機の運航再開)について認めるということになったわけですが、日本としては更に航空会社に対してバッテリーのモニタリングを地上で出来るように等、是正をすると同時に改修作業はもちろんでありますが、しっかりした飛行についての試験飛行を行って、しかもパイロット等の慣熟飛行も行ってという、加えた措置を取るよう指示したところでありますが、それが1ヶ月経ちまして出来たということで、再開を認めるということにさせて頂いたところです。
安全・安心の両面に渡って、更にしっかり指導・監督して参りたいと思っております。

(問)株価と長期金利がここ数日上がり下がり幅が結構大きくて、経済に色々な影響を与えていると思いますが、大臣の考え方と今後の対応策、どのような懸念をされているかというようなことをお聞かせ下さい。
(答)アベノミクスを具体的に推進していくという方向については、しっかりやっていきたいと思っていますし、私の立場ではその中の機動的な財政政策ということの任務を得てますから、その辺を推進していきたいと思っています。
株価、あるいは為替の動向については、これは市場の問題でありますから、私の方から述べることは適切ではないと思っています。

(問)新潟県の八箇峠トンネルの工事中の爆発事故から、ちょうど今日(24日)で1年ということで、改めて国として事故をどう受け止めているのかということと、事故を受けて今後のトンネル工事の安全対策をどう進めていくのかを教えてください。
(答)まず1年経ちましたが、4名の方が亡くなられたということに対して御冥福をお祈りしたいと思いますし、また御家族の方々にも御見舞いを申し上げたい、また哀悼の意を表したいと思っています。
この件は、工事再開の時にメタンガスが充満していたと思われ、そこで爆発事故を起こしたという案件でありますから、とにかくそうしたガスが充満するといいますか、出ているというような所については、トンネル工事等を再開するときには、十分な点検と注意をやるようにということを昨年の事故後直ちに、そして今年3月に調査報告の提言をいただきましたから、それを受けて更にそうした指示をするということをしてまいりましたが、再度、今日で1年ということもありまして、本当に爆発に至るようなことが絶対に無いようにという指示を改めて関係者の方々に通知するということを、今朝、指示をさせていただいたところです。
こうした事故が本当に起きないように、トンネルはガスが充満したり、この間は笹子トンネルの天井板落下とか、ある意味では暗い閉鎖空間ということにどうしてもなりますから、特に万全の体制をとるようにということで、不安の無いようにしなくてはいけないと思っておりますし、一般の方々はもちろんのこと、この事故は工事関係者の方でありますけども、安全を確保できるようにということで、更に引き締めていくように指示をさせていただきたいと思っています。

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