大臣会見

羽田大臣会見要旨

2012年11月9日(金) 8:38 ~ 8:48
衆・議員食堂
羽田 雄一郎 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の国土交通省関係の閣議案件は特にございません。
 私の方から1点御報告をさせていただきます。
アミューズトラベル株式会社への立入検査についてであります。
11月3日(現地時間)に発生しました中国の万里の長城付近における遭難事故を受け、本日午前11時頃より、ツアー登山を企画・実施しましたアミューズトラベル株式会社に対し観光庁の立入検査を実施することといたしました。
必要があれば、来週以降も立入検査を行い、正確な事実関係等を把握し、それを踏まえた上で厳正に対処してまいりたいと考えているところです。
こちらからは以上です。

質疑応答

(問)今の万里の長城の事故の件でお尋ね致します。
今日立入(検査)ということですけれども、事故から一週間近くたっておりまして、事の事案の重要さを考えますと、早急にやらなければ証拠隠滅等の恐れがあったと思います。
そういった対処・対応が遅かったのではないかというような指摘について、大臣のお考えを教えてください。
(答)事故後しばらくの間はアミューズトラベル社においても、旅行者御本人や亡くなられた方々の御遺族に対して、最優先で対応すべきと考えておりました。
そういうことで本日まで立入検査を実施しておりませんでした。
他方、出来るだけ早く事実関係の把握等を進める必要があるため、本日実施することとしたところです。

(問)一部報道で、大臣が長野から衆議院選挙へ出馬の御意向という記事が出てましたが、今のお考えはいかがでしょうか。
(答)私は今、国土交通大臣として、職責を全うするということしかお答え出来ません。

(問)先程のアミューズトラベル社の立入検査についてですが、どのような点を主に立入検査では調べることにするのか、あと今回の痛ましい事故だということで、改めて大臣の思いというか考えをお聞かせ願えますか。
(答)平成21年にも事故を起こしているということで、今回定期的に監査も行ってきたわけですが、再度痛ましい事故が起きてしまったということで、やはりしっかりと今までの経営状況はどうだったのかと、また今回の企画に無理がなかったのかどうか、正確にしっかりと把握する必要があると考えておりますし、また平成21年に発生した事故後、国の対応について前回も申し上げましたが、しっかりと検証する必要があると考えておりまして、今回観光庁に対して庁内に検証のためのチーム、チーム長は観光庁長官ですが、(検討チームを)設置して当時の関係者等に対するヒアリング等により検証作業を実施するよう、昨日指示をさせて頂いたところであります。検証作業には一定の時間を要すると考えておりますが、11月末目途に中間的な取りまとめを行うよう、指示を出させて頂いたところです。
平成21年度当初から今日までのアミューズトラベル社の経営状況、また企画の状況、そのようなことを含めてしっかりと検証した上で厳正に対応していきたいと考えております。

(問)今回は海外でのツアーの事故ですが、海外のツアーのそのような事故に対しての検証といいますか、ツアー登山以外の海外でのツアーに対する指導もしくは業界団体への検証を行うのでしょうか。
(答)今回業界団体も大変重く受け止めておりまして、独自で(業界団体が)ツアーについて、特に登山のツアーについてはしっかりと検証し、ガイドライン等を作る検討をしているという話も聞いておりますので、そういう独自の働きかけもありますし、我々としてもそういうものをしっかりと踏まえた上で対応していかなければならないと考えております。
(問)海外のツアー(への指導)というものは、特にはないのでしょうか。
(答)海外のも含めてということです。

(問)シンドラー社製のエレベーターの事故についてですが、一斉検査を国交省の方でやられるということを先日発表されましたが、時期と対象台数について改めてお伺いします。
(答)シンドラー社製のエレベーター緊急点検については、特定行政庁からエレベーターの所有者に対して点検結果の報告を求める形で点検を実施するよう、国土交通省から特定行政庁に対して来週にも通知を行う予定であります。
緊急性の高いと考えられる今回の事故と同型のエレベーターから優先的に実施することとし、点検項目等については、ブレーキまた制御装置と戸開走行に関する部分に特化して、詳細な内容の点検を行うことを求めることとさせていただいております。
現在、昇降機等事故調査部会委員に具体的な検査方法等を検討して頂いており、具体的な方法等を取りまとめ、速やかに点検を開始していきたいと思っておりまして、細かく具体的に検査内容を提示することによってスムーズに検査が行われるようにしていきたいと考えておりまして、来週に通知することになります。
(問)対象台数はいかがでしょうか。
(答)対象台数は事務方の方に聞いて頂ければと思います。

(問)アミューズトラベル社の件ですが、大臣が先ほど発言された観光庁の施策の適切な安全政策上どうかを検証するチームは(観光)庁内のチームということでしょうか。
部外者、有識者なども入るチームなのか教えて下さい。
(答)(観光)庁内のチームでありますが、観光庁の中をしっかりと検証していくということで事務局には(観光庁)総務課長を先頭に、総務課においてしっかり見て頂くということにしております。
(問)今のところは、外部の有識者も入れてというところまでは考えていないということでしょうか。
(答)まずは今まで関係していた方々にお話を聞くというところでありますので、内部で調査をさせて頂きたいと思っております。

(問)シンドラー社製のエレベーターの件ですが、スムーズに緊急点検を行えるようにしたいとのことですが、今回の事故について改めて大臣の考えといいますか、事故の形態、こういう事故なのでこう点検する必要がある等、考えを改めて聞かせてください。
(答)前回の事故と同機種のもの(エレベーター)であったということにつきるんだと思っておりまして、しっかりと点検をして頂くという意味でも、具体的に点検項目をしっかりとお示しをした上で点検をして頂くことが必要だと考えております。

(問)アミューズトラベル社の件ですが、前回の事故では業務停止期間は51日間の停止でしたが、安全体制に関しては18日間までしか業務停止の処分の対象にならないと思います。
今回また忌々しい事故を起こしたアミューズトラベル社に対して、前回以上の処分を出されるようなことはありますでしょうか。
(答)立入検査の調査が今日から始まるわけですから、しっかりと事実を把握し、そういう中で厳正に対処していくと考えております。

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