大臣会見

前田大臣会見要旨 

2012年2月17日(金) 9:50 ~ 10:00
国土交通省会見室
前田武志 大臣

閣議・閣僚懇

本日の閣議案件につきましては、特に御報告することはありません。

質疑応答

(問)先日発表された日本航空の中期経営計画についてお伺いします。
再上場を控えておりまして、この中期計画は投資家が投資判断をする判断材料になると思いますけれども、大臣はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)15日に、2012年度から2016年度までの中期計画を公表されたと聞いております。
植木新社長の下で精力的に取り組んでもらって、よくここまで回復してきたと思います。
とにかく安全運航と言うことが最優先ですが、企業価値をより高めることを目指して行っていると思いますので、中期経営計画を着実に実行されて、今年中の株式上場を目指しているわけですが、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

(問)先日、JR東日本が新しい経営陣を発表しました。
震災の被災地の復興事業などを含めまして、新しい経営陣に期待されることなどありましたら御所見をお願いします。
(答)清野智社長の後任に冨田哲郎副社長が社長になられたわけですが、是非、新しい体制で、東日本の鉄道関係の復旧・復興も含めまして、しっかりと行っていただきたいと思います。
特に、JR東日本の場合には首都圏を含めまして、非常に広い範囲を受け持っているわけです。
我が国の基幹的な鉄道ネットワークであり、また新幹線等も含めて、我が国の公共交通の一番の基幹である鉄道というものが世界的にも評価をされているわけですから、その一番中核であるJR東日本においては、そういう役割も含めて、民間鉄道として大いに発展していただきたいと思います。


(問)木造三階建ての校舎の規制見直しの関係で、来週、火災実験がありますが、規制緩和の動きについてと、実験に対してあわせて9億の予算が投じられているわけですが、それについての大臣のお考えをお願いします。
(答)詳細な中身については存じておりませんが、私は、国会にあがったときから長く、木の文化振興を行ってきております。
自民党時代に大型木造構造物の推進についての勉強会を立ち上げて、木造も先端技術を活用すれば非常に大きなものができるのですよということを通じて、木造のすばらしさをPRしてきました。
その頃に、ある条件のもとに、木造の三階建てを可能にしたという経緯があります。
木造は燃えやすくて危険だと単純に見がちですが、しっかりとした建て方をすれば安全なのです。
内装品などはむしろ化学石油系のほうが危ないのです。
燃えると直ちに有毒ガスというか、そのようなものが出てしまいますが、木造というのはマッシブな柱とか梁というのは表面が炭化するだけで、むしろ、もつわけでして、鉄骨はある温度以上になると、たちまちぐにゃりと強度が低くなりつぶれてしまうという面もあります。
この実験が、どのような想定で行われるのかは分かりませんが、木造の良さを検証し、そして、欠点というものをどのように防いでいくか、最新の技術で、そのような結果が出れば、日本は木の文化ですし、木造はカーボンニュートラルですし、そのような意味で成果を上げていただきたいと思います。
  
(問)今の耐震とか耐火の強化が叫ばれる中で、それに逆行するような形ではないかというような意見もあると思うのですが、それについてはいかがでしょうか。
(答)木賃住宅とか言いますが、戦後復興過程で密集した木造の住宅が連たんして、というような所については、大都市の中心において、確かに防火というようなことで改良が必要でしょう。
しかし、それで木造というものを否定してしまったら、私は持続可能性にはむしろ反すると思います。
古く残っている町というものは木造です。私の地元には今井町という町があります。
かつては「海の堺、陸の今井」と言われた近世、大和の富のすべてを集めると言われたくらいの環濠都市ですが、400年以上経っても残っているのです。
素晴らしい木造の町で今や観光の一つのスポットになっています。
当時のことですから、都市計画があるわけでもない、補助金があるわけでもない、立派な公益消防があるわけでもない、全部自治でしっかりと作って、そして自治で守って、今に至っており、持続可能性というものはこれに過ぎるものはないです。
やはり、木の文化というものにもっともっと理解を深めて、大切にしていく必要があると思います。

(問)本日の午後、泉田新潟県知事とお会いになられますが、北陸新幹線の負担金問題で一定の合意がなされるという理解でよろしいでしょうか。
(答)泉田知事もずいぶんと御協力をしてくださって、今日、そういう話合いの合意がなされると期待しております。

                                 

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