大臣会見

金子大臣会見要旨

2008年10月17日(金) 10:10 ~ 10:34
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

おはようございます。今日の閣議ですが、当省に関するものでは政令の決定が1件、「航空法施行令の一部を改正する政令」、北海道の丘珠飛行場の管制の件です。私から報告すべき閣議の案件はこの1件です。もう一つ、改めて総理から昨日、第二次補正予算について政府側に対しても用意をしてくれという話がありました。その点について、各省の枠を越えて、閣僚もこれまでの経験を生かして、他省の分も省益を越えて出して欲しいという指示がありました。改めて税調で具体的な審議をしてるという時間的な状況ではないかもしれないが、総理は今日初めて「道筋」という言葉を使ったのですが、「道筋」も見えるようなものにしていきたいという話が出てきました。私の方からご報告すべきことは以上です。

質疑応答

(問)経済対策ですが、今後検討が本格化すると思いますが、役所として重視すべき点や進めていきたい政策等があればお伺いしたいのですが。
(答)総理の指示で、生活者、金融対策・中小零細企業活力向上、地方と、この順番について地方が三番目になっているのは変ではないのかということもあり、昨日は終了後、定例会見で総理が地方を一番目に言ったようですが、いずれにしても三つの分野について重点的に取り組んでいくということです。

(問)公共事業の積み増しを求める意見もありますが如何ですか。
(答)枠をどうするかという議論は来ていません。ただ、地方の財源があまり無い状況の中で、その地方の財源にも十分対応していかなければいけないということは当然でありますが、省内で異論が出ていますし、一部閣僚からも出ています。それから赤字国債には極力依存しないことというのがもう一つの歯止めといいますか、一つの目標、ターゲットになっています。

(問)昨日、公用車の見直しについて発表がありました。見直し率39.9%ですが、この数字について大臣のご所見をお聞きします。
(答)なるべく早く具体的な数についてお出しするということを冬柴元大臣以降お約束をしてきたと思います。ただ、一車一車各事務所毎に、出先毎にその必要性、あるいはどうやって効率化するか、例えば公共交通機関が使えるところは連絡用車両は止めるとか、あるいは3台あったものを何とか2台で部局を跨って課を跨って2台で共有出来るかといったようなかなり現場での詰めをやりながらやってきたということですから、少し時間がかかったようでありましたが、しかし、ゼロベースで取り組んでくれたという意味では非常に努力をして削ってくれたと思います。

(問)マルチ商法の関係ですが、各閣僚の皆さんにも聞いているのですが、過去に国会でこういった業界に関連する質問をしたことが無いのかということと、パーティー券の購入や献金等を受けていたことは無いのかということをお願いします。
(答)私に関する限りではありません。両方共ありません。

(問)冒頭お話になったことでお伺いしたいのですが、「地方」という部分の順番について若干議論があったというニュアンスのお話でしたが、3番目になったことに対して、誰がどのように言って首相が最初に言ったのかもう少し経緯を教えて下さい。
(答)総務大臣が、「生活者」というのは大事なのだが「地方」というのも大事だなと、だから「生活者」と「地方」というのとなかなか3つ並べて「地方」を一番最後にすると「地方」を最優先から落としているように見られちゃ困る、というそれだけの意味です。地方も生活者がありますし、金融も次元は違うが、中小企業も生活者であり地方ですから、実は順番が付けられないんです。そういう意味で私の表現が適切ではなかったかもしれませんけれど、今申し上げた順番に拘らず3つが重要なテーマとして取り上げるという意味で申し上げました。

(問)そういう御指摘があって、首相が会見で1番目に言われたということですか。
(答)その後の夜のニュースを見ていましたら、そういう表現というか順番を「地方」から言っていたということです。

(問)そういう経緯もあったからと大臣は見ていらっしゃる。
(答)そうです。

(問)先程総理から指示があったと伺いましたが、今朝の閣議の後に総理と会われたのはそういうお話ややり取りがあったのですか。
(答)今日、総理とお目にかかった件については、今日はここではコメントは差し控えさせて下さい。

(問)公共事業費の関係で、地方の財源が無い中で対応していかなくてはいけないのは、どういうイメージをお持ちなんですか。
(答)今、相談を始めた、またこれから詰めを始めるんですが、従来のやり方で公共事業をつけても地方が応じられないという状況に、これはずっと前からなってきていることですが、国の財源をもっと思い切って地方に配分する。今度の補正予算でも300億円弱、正確には260億円ですけれども、地方に配分しています。昨日成立した補正予算にも入っていますけれども、このような地方の財源を組み立てた結果、あるいはもっと言えば、国の公共事業の補助率を暫定的に景気対策という意味では上げるか、どちらでいくかというイメージも必ずしも定まっていません。しかし、それを合わせてやっていく必要があるなということです。

(問)整備新幹線についてですが、一部報道では国土交通省が既着工区間の建設費に500億円程度追加対策として盛り込む方針を固めたという話がありましたけれども、この事実関係を教えてください。
(答)まだ決まっていません。ただ、昨日は北海道から50万通の署名が私の部屋に届けられました。熱意は凄いです。

(問)熱意は凄いということで、前向きにお考えになりたいということですか。
(答)そう思っています。

(問)整備新幹線と若干話が違うのですが、来週にも堀内先生が会長をなさっている自民党の中央リニア特命委員会が開かれるようなのですが、JR東海から報告を受けて、それに対して、次の残りの指示を、建設費とか、地元調整とか、その辺の指示を国土交通省が出すという段取りについて党の理解は得られそうですか。

(答)それについては異論は無いと思います。調査報告が来る訳ですから、それを受けて次ぎの4点について進めてくださいというゴーサインを出す訳です。その中で地元調整というのはこれからの話ですから、ここをどうするか、党もその部分は非常に強い意見もお持ちのようだと思いますので、やはり十分に地元調整して頂く必要があると思っています。

(問)次の指示をスムーズに出すということについては、理解を得られそうだと。
(答)だと思います。
(問)未着工3区間の先生方も大丈夫ですか。北陸の方の。
(答)今、仰ったのはリニアの話でしょうか。向こうの話はそこまで熟度は高まっていないのではないですか。

(問)公用車の見直しなのですが、調整が難しかったとは聞いていますけれども、大臣から何か指示を出されたことがあったのでしょうか。
(答)冬柴元大臣から指示があって、時間が掛かって9月中にも出したいという話はされていたようですから、なるべく早く進めて欲しいという指示は出しました。

(問)確認ですが、先程、整備新幹線で「前向きです」と仰った部分は既着工区間ですよね。昨日陳情が来たのは、未着工区間ですよね。
(答)未着工ですよ。

(問)その前に整備新幹線のところで5百億円のやりとりがあって、「前向きにお考えですか」と質問があった部分です。
(答)それは未だ決まっていません。

(問)「一部報道でありました。未だ決まっておりません。熱意は凄いですね。」、「前向きにお考えですか。」とやりとりがあって、「思っています」と言われましたが。
(答)整理します。既存の部分について一部報道で流れたものに対しては、まだ決まっておりません。それから未着工の部分については、「熱意は凄いですね。」ということです。

(問)その次の質問で、「熱意は凄いということは前向きにお考えですか。」と言われて、「思っています。」と大臣はお答えになられています。
(答)未着工の部分についてです。

(問)未着工ですか。
(答)未着工の部分です。

(問)未着工について前向きにお考えですか。
(答)ええ。未着工の部分について前向きに考えています。

(問)5百億円というのは既着工なんですか。
(答)既着工です。

(問)それとは別に未着工部分についても何らか考えていらっしゃるのでしょうか。
(答)北海道の皆さんの熱意に対しては前向きに受け止めたいということです。

(問)受け止めたいということですか。
(答)勿論そうです。金を付ける話ではありません。財源をどうするかというのが前も皆さんからお話があった時にありましたから。

(問)「前向きに受け止めたい」というのは未着工区間の熱意について前向きに受け止めたいということですか。予算措置ということではないということですか。
(答)財源措置については、前回質問に出たところです。財源措置をどうするのかということが未だ決定していません。だから財源措置をどうするかということについて、何とか見つけられるように前向きに対応していきたい、ということです。

(問)タクシーチケットの廃止ですが、冬柴元大臣の時に、政治決断で始めたものですが、国会が始まってからどうなるかとういことで試行期間を延長していますが、どのようにお考えですか。
(答)もう暫く延長してもらって、どこにどういう問題が出て来るのかというのを検証してもらった方が良いと思っています。

(問)北側元国土交通大臣が、予算委員会でタクシーチケット廃止を全省でやったらどうかと質問しまして、そこに大臣もいらっしゃったと思いますけれども、環境省は既に国土交通省の実施を受けて取り組んでおりまして、北側さんの問い掛けに対して官房長官も全省での実施について、かなり深く頷かれて対応されてましたけれども、まだ試行期間の延長は必要だと思われますか。
(答)それぞれ職務が違いますから、使っているところ、使ってきたところがどうすれば無くなっていくのか、もう少し試行させてもらいたいと思います。

(問)公用車の話ですが、努力して削るところは削ったと思うのですが、一方でそれだけ今まで無駄だったのかという声もあると思うのですが、それについてはどのようにお考えですか。
(答)その声は絶えずあると思います。しかし、現場を持っているところですから、それを各課、或いは違う部署のところを共有することで融通し合う使い方が出来るようになったことは大きな前進だと思います。

(問)公用車の関連ですが、努力をして削ってくれたと思っているというお話しがありましたが、現状で十分だという認識なのかということと、これからまた見直しを継続していくというか、そういう体制作りはあるのでしょうか。
(答)当然ですが、引き続き絶えず見直していくというのが大原則だと思います。

(問)大臣の車はグレードダウンはしないのですか。
(答)考えない訳ではないですが、却って改造して執務室を広くしてお金がかかるのが良いのか、かなり車の中での事務連絡をやっていますので、それなりのスペース、ワゴンに替えてスペースを広くする等色んな方法が考えられると思いますが、色々と考えてみます。今の方がコストが安いのかなど。

(問)海上保安庁の岩崎長官が毎月1回定例会見を始めることになりまして、先日第1回目の会見がありました。海上保安庁発足から60年、初めての取り組みなんですが、海上保安庁長官が定例会見を行うことについて大臣は如何ですか。
(答)皆様どのように受け止められていますか。

(問)とてもよい取り組みだと思います。
(答)海上保安庁はこれから海洋立国という大きなものを担う部分があります。そういう中で、彼らがやるというのは当然それなりの意味があるのだろうと思います。どこまで何をやるのか私は話を伺っていませんが、良いことではないでしょうか。

(問)中山元大臣ですが、不出馬を撤回なさって出馬したいといった報道がありますが、先生の一政治家としてのご感想でも結構ですが、何かありますか。
(答)政治家は不出馬宣言をしてしまうと駄目なのです、直感的に。出ないということを言ってしまうと駄目です。これは閣僚としてではなく、直感としてです。

(問)先程の未着工区間について「前向きに」と言う表現は、誤解を招くといけないとの趣旨での確認ですが、概算要求時点の財源、先々の財源確保の見通しが立ったら概算要求するというこれまでの方針を確認したものなのか、一歩踏み出したものなのか。
(答)確認したものです。

(問)従来のものということですか。
(答)従来のものの延長線で、あれだけの署名が北海道から来られた。しかし、それは延長線を飛び越えるものではありません。


                              

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