第24回国土審議会 議事要旨

第24回国土審議会 議事要旨

1 日時
 令和4年7月15日(金)15:03~16:59
 
2 場所
 中央合同庁舎3号館11階特別会議室(同会議室を拠点としたオンライン会議)
 
3 出席委員
 永野会長、増田会長代理、遠藤委員、小宮山委員、塩谷委員、岡田委員、谷合委員、青木委員、池邊委員、小田切委員、垣内委員、木場委員、河野委員、末松委員、田澤委員、田村委員、柘植委員、津谷委員、中村委員、沼尾委員、村尾委員、渡邉委員
 
4 議事
 (1)計画部会の報告(国土形成計画(全国計画)中間とりまとめ)について
 (2)所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の改正について
 
主な発言内容(委員発言順)
 事務局より議事について説明を行ったのち、各委員から意見などの発言や事務局から回答を行った。各委員から出た意見や事務局の回答は以下のとおり。
 
【計画部会の報告(国土形成計画(全国計画)中間とりまとめ)について】
○まちづくりがどのように進められていくのかということを、国民に広くお伝えできるような方策を考えていただきたい。最終とりまとめに向けて充実した中身になるようお願いしたい。
○巨大災害リスクについて、流域治水関連法や水循環基本法の改正など新たな動きはあるが、首都圏が災害に弱いということが明確になってきた。首都圏整備法の見直し等、リスク対応できる法改正も今後必要になってくると思う。
○人口減少、カーボンニュートラル、災害問題等を含めて、新しい時代に向かっての国土形成を考えなければいけない大事な時期だと考えている。
○全国計画について、どういう時間的なスパンで進めていくのかを教えていただきたい。10年、20年、あるいは2050年をめざして、どういう時間的なロードマップを立てているのかということがひとつの目安になると思う。また全体的なグランドデザインのようなものも見せていただくことが大事だと思う。この二点を是非とも国民のために明確に示していただきたい。
○リニア中央新幹線の開業やスーパー・メガリージョン構想は世界的競争力を高めるために肝要だが、一方で東京一極集中の是正や多極的国土形成も依然として重要な課題である。巨大な自然災害リスクへの対応に向けて国土計画のリダンダンシーを長年議論してきたが、主要交通網が被災した場合の代替機能の確保という面で、整備新幹線の役割は大きいと考える。災害対応だけでなく多極的国土形成の観点からも、整備新幹線の位置づけを明記してほしい。
○今回の選挙では、電気代や食品の物価高騰などが身近な話題や課題になったと実感した。東京一極集中の脆弱さも影響してのことかと思ったが、我が国のエネルギー、食料の安全保障を十二分に踏まえた持続可能な国土形成計画が必要なのだということを再認識した。そういった意味では国民的議論を喚起する必要もある。
○昨年7月の第23回国土審議会において、国連で採択されたSDGs、持続可能な開発目標に関連して、あらゆる政策づくりでジェンダー平等を実現すべきで、計画策定段階で女性の視点が充分に反映されているのか、という問題提起をした。今回は実現に向けた多様な人材の確保として、女性活躍が盛り込まれていることを評価したい。今後、国土形成計画の内容やプロセスにおいて充分に意識して取組がなされることを期待している。
○目玉であって、しかし難しいのは地方の活力をどうするかということである。地域生活圏構想の具体化については、現在地方は人口減少など衰退が急激に進行しており、その中でデジタル基盤や市町村界を超えたサービスの構築といった、あまねくWell-beingを維持するという方向付けについては、ハードルは高いように思う。従って、実施内容の個別具体的な対応策を明示し、誰が何をするのかということを明らかにし、関係省庁や自治体間の連携をどうしていくのかについて、具体的な詰めや今後の検討に期待したい。
○スーパー・メガリージョンの効果の波及について、スーパー・メガリージョンの内側は市場原理で進化するように思う。大事なのは、スーパー・メガリージョンの外側に広く効果を及ぼすことと、スーパー・メガリージョンの中の中間駅を核としてその周辺に効果を及ぼすことである。これらはともに地方の活性化に寄与するため、そのために何をすべきかという検討に期待したい。
○東京一極集中の是正について、地方の活力の向上に資するために、何が必要なのか、どうすれば進むのかといった議論を、少し集中して焦点を当てて議論を深度化していただきたい。
○スーパー・メガリージョンが今回の国土形成計画のメインに据えられているようだが、災害復興がうまくいっていない地方がある中でいかがなものかと思う。リニアの経済効果はすでに自明なところ、敢えてわざわざ国土形成計画で担ぐ必要があるのか疑問。北海道、東北、四国、九州の方が見たときに自分たちの地域が含まれていないと感じると思う。交通に頼った昭和の高度成長期のような国土形成計画とするのは海外に対して恥ずかしい。交通計画による経済政策をそのまま国土計画としているように見えるので、国土政策局らしい検討をしてほしい。農村はもとより災害対応や農地林地、自然に対してのウエイトが低すぎると思う。
○課題解決のための原理の一つとして掲げているデジタルの徹底活用は、非常に重要な要素であると思う。新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、テレワークや二地域居住などの働き方、暮らし方の選択肢の広がりに対応するのに加えて、データ連携基盤の整備などを通じて、社会生活に違和感なくデジタルが実装されることが真の豊かさに繋がると考える。
○首都圏直下型地震などへの備えとして首都機能バックアップ体制については早急に判断、解決すべき国家的課題であると思っており、地理的条件や都市の要件を踏まえ、配置すべき地点や具体的な機能の検討、法体系の整備などを進める必要がある。こうした点について国土形成計画に是非とも反映いただきたい。
○広域ブロックの視点について、産業や防災など各種政策において都道府県を超えた広域的な視点で対応することの必要性について訴えてきた。関西には全国で唯一の広域自治体である関西広域連合が存在しているが、こういう取組は新型コロナ感染症の経験も踏まえ、ますます重要性が増している。このような観点を踏まえて、災害、防疫対策、交通ネットワークの構築、データ利活用など広域ブロックの視点で検討いただきたい。
○全国計画が策定された後、広域地方計画が策定されるが、その際に重要な構成要素となる地域生活圏の考え方、あるいは推進主体などについて、さらに議論を深め、より明確にお示しいただきたい。
○巨大災害を国難としないために、産業の構造転換・再配置により機能を補完し、巨大災害後の国土に適応するための機能を事前に検討し、災害前にその後の社会のあり方のグランドデザインの検討を積極的に行おうとするとりまとめとなっており、経済圏の強靱力の確保という点で非常に意欲的な取組であると評価できる。災害には想定される発生時期もあるため、機能確保のためのタイムラインを明確化していくことによって、より強固なものになっていくのではないかと思う。
○これまでの巨大災害では、地震災害が主流として考えられてきたが、昨今では、水害の広域化・甚大化が散見される。平成30年7月の西日本豪雨では、被害額が1兆2150億円、令和元年の東日本台風では、被害額が1兆8800億といわれており、その影響は無視できないものとなっている。大規模河川でも、これまでは考えられなかったような水害が発生するようになってきており、これらの浸水想定区域内における機能確保についても地球温暖化を意識して巨大地震と同様に進めていく必要があると思う。
○全体を通して農山村部のあり方、方向についての記述がなお明確でないように思う。そもそもデジタル田園都市国家構想における田園、あるいは田園都市の意味が明確ではないのではないか。地域生活圏の具体的な示し方に農山村の姿、位置づけをより具体的に示していただくような検討が重要ではないか。
○枠組み、表現の仕方になるが、重点的に取り組む分野に地域生活圏、スーパー・メガリージョン、産業再配置とあるが、国土管理の新たな仕組みづくりも大事なポイントだと思う。国土利用計画に係る範疇ではあるが、国土利用計画との関係も非常に大事なので、もう少しアピールして表現していただき、分かりやすい形に整えていただくような議論を進めたら良いのではないか。
○計画部会での、議論を通して国土の目指すべき方向性と、それを支える地方の役割が徐々に見えてきたように感じている。今回の計画策定においては、地方の役割の重要性を明らかにしており、その可能性の大きさも示していただいたと思っている。地方のあり方として先ほどから議論になっている地域生活圏という新しい概念も示され、その構築によってデジタル田園都市国家構想が実現するといった具体的な道筋も示されている。
○現行の第二次国土形成計画で示されているスーパー・メガリージョンについても、さらに考え方を一歩進め、世界に例のない新たな大都市圏といった概念も示され、様々な機能を国土に分散させることで地方の活性化を牽引するものであるということも示されたかと思っている。
○巨大災害のリスク軽減やカーボンニュートラルの実現を契機に、産業の構造転換、再配置を行い、それぞれの機能を補完し合う国土を形成するといった令和の産業再配置の考え方も示された。これらすべて地方にとっては大きなチャンスであると感じており、同時に地方の役割、また責任の重大さも感じている。
○地方が直面する重大かつ喫緊の課題である土地の管理についても、適正な国土の利用や、管理を確保する管理構想の考え方が示されている。
○今後、国土形成計画の策定に合わせて、圏域ごとの広域地方計画の議論にも入っていくこととなる。国土における圏域としての役割が明らかにされ、その中で地方都市が果たすべき役割がより具体的に示されることと思っている。地方のあり方が国の方向性にも大きく影響を与えるものであり、国と地方が一丸となって相互の関係性をもって国の力を押し上げ、真の豊かさを実感でき、高い国際競争力を持つ新しい日本を形成していくものである。今後の議論を経て、国土形成計画がより充実したものとなるよう期待している。
○地域生活圏の実現に向けた取組の中で地域交通のことが挙げられているが、地域によっては赤字路線の廃止などの動きもある。官民連携を進める際には自治体の議論とともに国の支援も必要。最終とりまとめに向けては、住民の視点を踏まえつつ進めてほしい。
○一生懸命に中間とりまとめをやっていただいたことには敬意を表するが、自然環境の保全に関する記述が極めて薄いという印象を持った。国土形成計画には、環境の保全や景観の形成などについてきちんと内容を示すべきだと思う。現行の国土形成計画では第2部第8章で「環境保全及び景観形成に関する基本的な施策」と章立てて記載があるが今回はない。現行の国土形成計画で記載されたグリーンインフラ等について、今回どのような形で引き継がれるのか見えない。その観点から言うと、例えば、気候変動対策としてのカーボンニュートラルの記載があるが、2018年に国は気候変動の適応法を定めて、全国にどのように適応していくかの議論を始めているはずである。これは国土形成と明らかにつながる内容なので、適応策についてもきちんと国の指針などを書くべき。
○30by30といった、30%の保護区を陸域と海域に広げていくという議論についても、例えばOECMといった既存の保護区域以外で民間企業が所有する土地で生物多様性保全に資するエリアの認定が進められており、企業がたくさん名乗りを上げている。そういった点についても、ほとんど触れられていない。
○緩和策についても、例えば太陽パネルが急斜面に作られてそれが崩壊して災害を引き起こしていることが、写真では掲載されているが、文章では何も説明されていない。これは本当に危険なことであり、適応策と緩和策というCO2を減らす取組は国土の中で調和的に行ってほしいと思うので、本文へ記載いただきたい。
○TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)については記載してあるが、国際的にはTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)も昨今では拡大している。このことはネイチャーポジティブという言葉で表せると思うが、これらについても国土形成計画の中でフォローアップしてほしい。
○流域治水についてもほぼ記載がないと思う。
○国土形成計画の中でSDGsが1度しか記載が出てこないので、17のゴールがどういう形で結びついているのか見えないと思った。
○テレワークは日本での普及はなかなか進まなかったが、コロナ禍で多くの企業がテレワークを実施した。そして、コロナが落ち着きはじめるとテレワークを止めて、出社に戻る企業も増えてきている。一方で、従業員が働く場所を自由に選択ができたり、原則在宅勤務とするようにこれまでと違う働き方が確実に広がってきている。働き方が変われば、生活も、住む場所も、交通も、防災も、学び方も、まちづくりも、そして国土づくりも変わる。中間とりまとめにもテレワークと言う言葉が何度も登場するが、まだまだテレワークができない業種、職種がたくさん存在し、テレワークができる企業が増えても、週2日は出社だと離れた地域に住むことができない。デジタル田園都市国家構想も転職無き移住も、どこにいてもしっかり働けるテレワークが前提となる。そういう意味で日本のテレワークはこれからが正念場であり、引き続きよろしくお願いしたい。
○今回の国土形成計画の議論では、これまでの国土そのものの土地の議論というよりは人々の活動や生き方、真の幸せについて力点を置いたものである。しかしながら、2050年という先を見据えた計画であり、最終とりまとめに向けては中間地点である10年後や15年後を見据えた具体的な内容についても検討ができればと思う。
○国土審議会計画部会のキックオフの際には、当時の国土政策局長より、中高生が手に取って読んでみたいと思える計画にしたいとのご発言があった。今回の中間とりまとめについては、計画の構成や記載している用語への注釈、他省庁のデータを掲載する際にはこういった見方をしてくださいといった注釈まで付けていただき事務局へは敬意を表したい。
○これまでの国土形成計画で記載のなかった部分として、女性活躍やカーボンニュートラルがあるかと思う。つい2日前に世界経済フォーラムが発表した2022年グローバル・ジェンダー・ギャップリポートでは、日本の結果はあまり良くないものであった。地方、地域を持続可能なものとするため、その地域に女性が残り、活躍していただく、国土交通省ならではの女性活躍の視点を中間とりまとめに盛り込んだと思っている。今後は、大きな課題であるエネルギー・食料安定供給についての検討も努めていきたい。
○グランドデザインが見えない。かつては開発テーマという言い方がされたが、現在は、国土形成テーマということになり、それが、今後議論されていくのだと思う。「終わりに」を見ていただければ、国土のデュアルモード化という議論や、多様性をもっと強調すべきではないかという議論が展開されたことが分かるかと思われる。おそらく各論の積み重ねの上に秋以降にこういった議論がされると思っている。
○食料・エネルギーについて本格的な議論は今後である。もちろん食料安全保障等の大変重要なテーマだが、それを国土計画的にどのように実現していくのか、例えば、生産基盤の強化という考え方と同時に農業に対する国民参加、労働力で参加する等々の国民参加が必要であり、このあたりも今後の課題であると思う。
○地域生活圏は今までの圏域とは性格を異にするものである。新しい圏域、特に関係人口などがここに関わるという形で非常にシームレスというような圏域が生まれつつある。これは果たして圏域という名前で良いのかどうか、あるいはその中における農山村の位置付けをどうするのか、今後、十分議論がされると思っている。
○ヨーロッパでは当たり前に議論されている自然資本という言葉が一つも登場しない。おそらく地域管理構想の部分に何らかの形で入り込むべきもの、あるいは中心に入り込むべきものだと思うが、国土利用計画の体系の中で議論していることもあって、自然資本のマネジメントという提起は弱くなっている。他の委員からも発言があったように、この点について、さらに再編していく、強化していくことが求められていると考えている。
○デジタルというものをどのように位置付けるのかというところが大変気になった。例えば、地域交通やスマート農業などある地域の中にデジタル技術が入ってきた時にどのように活用するのかという外生的な形でデジタルというものが位置付けられているようにも感じる。他方でなかなか目に見えない情報をデジタル化することで、誰もが共有して見える化しながら、地域の課題や現状認識というところに活用できるという意味で、情報データのデジタル化は、今後、地域が主体的に何かを考えていく上で大変重要なことなのではないかと思っている。そう考えた時に例えば、現在、政府が進めている政府の情報プラットフォームと、こういった地域を自らデザインするためのローカルな情報データの収集、あるいは活用が、どのように結びつきうるのかといったような形で、地域生活圏を軸にしたデジタルの在り方について、ぜひ考えていただきたい。
○景観デザインをどのように考えていくのかということは、実はWell-beingを考える上でとても重要ではないかと思っている。例えば、外出時の景色が非常に美しいということが、個々人のWell-beingの向上につながるというようなことは、最近研究が進んできていると思う。自然環境と人工物の景観デザインをどのように設計すれば、多様な人々が暮らす上で心地よい空間をつくっていけるのかという観点からの国土のデザインについて考えられて良いのではないかと感じる。そのような点において日本はヨーロッパに比べて非常に遅れているのではないかと感じている。
○3つの柱すべてが重要で互いに関連しているものだと思う。中間とりまとめだから仕方がないが、総花的でバラバラな感じがするので、長期的な観点で具体的にどのように実施していくのかという工程表がないと、計画だけで終わってしまう。その際にはすぐに対応すべきものと時間がかかっても慎重にやるべきものを分けるべき。将来、人口は確実に減少していくが、これを前提に政策を考えていかないといけない。
○地域生活圏の提案として、ここではそれぞれの地域で必要な機能として文化的な生活に必要な機能もしっかり明記されており、また、個人や社会のWell-beingも人々の活動を通じて達成していくという、非常に強く共感するような目標が明記されているというところを高く評価したい。その上で、運営に関しても横串の発想とあり、これも重要と考えているが、他の委員がおっしゃっているように、これを実際に実施に移していくという事が非常に大切なことで、その中でやはり中間組織、推進体制が非常に重要であろうと考えている。
○例えば、文化的な生活を考えたときに、日本にはミュージアムが6,000箇所、文化施設・劇場が2,000箇所、各地で育まれた文化財が何万もあって、さらに食文化といったような多様で豊かな文化的な資源がある。知的財産と言っても良いかと思う。こういったものを活用する、育てる、維持するという活動を行う組織は、とても重要な中間組織ではないかと思う。これらの組織は、なかなか稼ぐということにはならず、どちらかというと、社会的なコストを下げていく、Well-beingに貢献していくというような側面が非常に強い部分がある。
○ローカルマネジメント法人やベネフィットコーポレーションといったようなことにも言及されているが、こういった社会的な貢献を行う団体は一般的な投資を見込むことがとても難しい部分である。しかしながら、ここにも人材や組織、資源も必要になる。こういったものをどう上手く回していくのか、そういった条件整備について、ぜひ具体的にご検討頂ければありがたい。
○中間とりまとめを踏まえ、今後議論しなければいけない点について各委員から示されたかと思う。とりまとめの中に明記させていただいたが、これまでの計画部会において例えばエネルギーや食料の安定供給は十分に議論ができなかったところである。また、防災・減災、国土強靱化やカーボンニュートラルへの対応、交通ネットワークといった部分など更なる議論が必要だと認識しており、引き続き密度を濃く議論して参りたい。
○中間とりまとめの概要の中では、地域生活圏に関すること、リニアを中心とするスーパー・メガリージョン、令和の産業再配置という3つの柱を下支えする国土の管理という構成にしている。この部分の整理や打ち出し方については、最終とりまとめに向けて改めて考えていかなければならない。
○スーパー・メガリージョンは、現行の国土形成計画でも記載されているところだが、これまでの計画部会の議論でも、誤解を招かない表現にするようきちんと整理すべきとのご指摘もいただいていたところである。今回の中間とりまとめでは、スーパー・メガリージョンは、国土の機能を分散するという観点からその効果の広域的な拡大によって地方を活性化し牽引するという考え方、さらには東京一極集中の是正に資するものであるということが必要だと記載させていただいた。今後の計画部会においても引き続き議論していきたいと考えている。
○データを上手く活用するという横軸の発想は非常に重要だと認識している。政府でもデータ・フリー・フロー・ウィズ・トラストの中で、データの扱い、処理について様々な分野で言及いただいているが、個人の行動といったデータの集積をどう活かすと国民の幸せにつながるのか検討が必要であり、一方でデータの扱いについては個人情報を伴うことから不安に感じることに対してどう信頼感の醸成を図るべきか根深い問題もあるかと思う。これらについて、国土形成計画の中でどこまで議論できるのか委員の皆様から意見をいただきながら検討したいと思う。
○多岐にわたるご指摘をいただき、最終とりまとめをしていく上で参考になると思う。これまで計画部会の中で論議をした内容をご指摘いただいたのではないかと思う。これらをどう優先順位を付けてとりまとめていくかが難しいところかと思う。次世代に向けてどんな生き方、暮らし方をしていきたいかという哲学や理念を浮き彫りにしていくことや、誰が何をどう進めるかといった主体性の観点を最終とりまとめまでに補強いただきたいというご指摘が多かったように思う。
 
(事務局からの回答)
○施策を国民に伝える方策については、計画の内容だけでなくメディアでの取り上げ方に関しても「若い世代に伝わりやすく」という点を重視しながら進めたい。
○災害対応に向けて国土強靱化を推進し、東京一極集中の脆弱性に備えた機能分散に目を向けた上で、最終とりまとめに臨みたい。
○時間的なロードマップを明確化すべきというご意見をいただいたが、本施策はデジタル田園都市国家構想の具体化という役割も担っている。デジタル業界は進歩が早く時間感覚が掴み辛いが、それを踏まえた上で検討を進めていく必要がある。また、全体のグランドデザインについては、個々のテーマを具体化する中で全体のコンセプトも意識しながら最終的に詰めていく所存である。
○整備新幹線の位置づけに関して関係方面と調整を進めていく。また、スーパー・メガリージョン構想の中でも、多極型の国土形成や大都市と地方の役割分担の検討を深める必要がある。
○SDGSは新しい資本主義の中でも重要視されており、当然ながらこれを踏まえた内容に練り上げていく所存である。
○地方の活性化について、国土計画は初代の全総から一貫して地方に軸足を置いている。四全総から東京一極集中の是正も加わった。今回いただいた意見を踏まえて、意を新たにして、地方に軸足を置いた計画づくりを意識して進めていく。
○スーパー・メガリージョンについては、リニアの開業を基軸に、これを如何にして地方の活性化につなげるかという方針を考えていくことが重要であるとの認識である。
○地域生活圏に関しては、誰が何をするのかという意見もいただいた。そうした主体論が避けて通れないと考える。各省のみならず民間の力も借りて検討を深めたい。
○農山村、農地、林地について記述が薄いのではという指摘をいただいた。4つ目の課題である国土利用計画は都市地域だけでなく農山村、農地、林地や自然環境も含んだ総合的な土地利用計画である。地域生活圏とも関連するが、本日のご意見を踏まえ検討を充実させていく。
 
【所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の改正について】
○所有者不明土地対策については、今後も、法改正を含めて、更に進めていきたい。
○長年の課題であり、法改正も行い、少しずつ進んでいることをありがたく思っているが、まだ基本的なところで問題点が多いと思う。国土計画と併せて、引き続きしっかり進めていただきたい。
○特に農林水産関係は、災害があった時に所有者不明土地の問題も多々出てきているので、しっかり進めていただければと思う。
○所有者不明土地法の改正について、参議院の附帯決議にあるように、今回創設される諸制度が実際に利活用できるよう、実効性あるものとして機能するよう後押しを求めたい。また、協議会には専門家の参画を得て計画を策定すること、財政的・人的に厳しい状況にある地方公共団体に対して国が財政支援などの支援を検討すること、さらに関係閣僚会議の枠組みを当分の間維持し、政府一体となった取組をすることを求めたい。
○所有者不明土地法の改正は、事前復興といったものを考えるに当たっても、有効な効果が得られると期待できる。
○空き家や低未利用地といった土地等の有効な利活用や適正な管理については、地方にとっても大きな課題となっている。災害等の発生防止に向けた所有者不明土地の管理の適正化のための改正については、管理をされていない土地の土砂流出や崩壊といった災害発生を防止するために、現在の法律や条例等では対応しきれなかった部分を補完するものとして効果があると思っている。同時に、市町村長が勧告、命令、代執行を行えることなど、基礎自治体の責務も非常に重大なものになると考えている。
○所有者不明土地の対策と併せて、空き家対策も連携されることで、より効果的な取組を行えるものと考えている。今後は、県、国、市といった組織を超えた連携の中で取組を進めていくことが非常に意味のあるものだと考えている。土地利用に関する課題解決に向けた取組をしっかり進めていきたい。
○全国の空き家は増加傾向にあり、特に地方では深刻な状況である。老朽化した空き家について、防犯や防災の観点から取組の強化が求められている。空き家の利活用という観点では、住宅セーフティネット法の住宅確保要配慮者や外国人労働者など、特に配慮が必要な世帯に、一定の基準を満たした空き家を提供するといった支援策の拡充なども検討していくべきではないか。
○所有者不明土地について、例えば、公的情報の利用・提供により、これまでであれば非常に難しかった固定資産課税台帳が使えるようになるといったことは、現場にとってはありがたいと思う。他方で、空き家もそうだが、森林や里山の所有者の管理や把握についても、現場では作業に当たるための人員の確保が難しい、地権者の把握が難しいといった相当色々な御苦労があるという話も聞いている。どのようにこういった情報の収集や活用できる環境を整えていくのかを考えていくことが大事なのではないか。まさに情報データがこれからの重要なソフトインフラになってくる中、そういったインフラ整備の在り方というものが盛り込まれて良いのではないか。
○所有者不明土地への対応について、制度化されたことは非常に素晴らしいことであり、前進というように感じるが、一歩進めて空き家対策も是非お願いしたい。特に、全国で、歴史的、文化的な価値のある建造物がたくさんある。所有者がいても、高齢化の中、様々な理由で活用されていない。文化観光や、地域資源の地域経済への活用といったことが非常に強く求められている中、豊富にある日本の文化的な資源をうまく使って、Well-beingに繋いでいくという実効性のあるプロセスを是非お考えいただきたい。
 
(事務局からの回答)
○ここ数年でかなり制度的な仕組みが整ってきたと思う。これからの実行に向けて、各省と連携を取ってしっかりやっていきたい。
○まだ色々と問題が残っていると思うので、問題の発掘や対応について、農林水産省ともよく連絡を保ちつつ、引き続きしっかり努めていきたい。
○今回の法改正では市町村を中心とした色々な仕組みを作っている。協議会、専門家の活用や、市町村に対する財政的、人的支援をしっかりやっていきたい。
○所有者不明土地に関しては、空き家が空き地に繋がるという面もあるため、よく連携して検討を進めていきたい。
 
(以上)
※速報のため、事後修正の可能性があります。(文責 事務局)

ページの先頭に戻る