報道・広報

第5回世界水フォーラム特別セッション「舟運:持続可能な将来に向けて」の開催結果

平成21年3月18日

 平成21年3月17日、トルコ イスタンブールにおいて、第5回世界水フォーラムの特別セッションとして「舟運:持続可能な将来に向けて」を開催しました。
 本セッションは、舟運が、省エネルギーで持続可能な輸送システムの構築と気候変動の緩和にどのように貢献できるかについて、舟運に関わる各国の研究者や行政関係者が各地における活用状況等について報告を行うとともに、今後の活用に向けた議論を行うことを目的として開催しました。
 主催は、国際航路協会(PIANC)で、国土交通省、国際協力機構(JICA)、米国陸軍工兵隊が共催。セッションの一部において、皇太子殿下のご臨席を賜わりました。
 セッション冒頭に、主催・共催者を代表して、PIANC会長及び中尾成邦国土交通省技術総括審議官が挨拶を行いました。引き続き、PIANC、ドナウ川委員会、メコン川委員会、コンゴ川委員会、ライン川委員会、米国陸軍工兵隊及びガンジス川関係の報告が行われた後、横浜国立大学の池田龍彦教授がアジアにおける舟運の役割について報告を行いました。その後、会場の聴講者も含めた質疑が行われ、最後に岡崎有二国際協力機構(JICA)上級審議役が閉会挨拶を行いました。
 
 本セッションを通じて、以下の共通認識が醸成されました。
 ・ 舟運は、低コストかつ自動車運送に比して省エネルギーで環境に優しい輸送手段であり、先進国から開発途上国に至るまで世界各地で活用が進められている。経済成長と両立した形で温室効果ガス排出量を削減することが世界的に重要な課題となっており、舟運の活用を更に進めていくことが必要。
 ・ 本セッションは、ヨーロッパ・アメリカ・アジア・アフリカなど世界の主要な舟運の関係者が集い議論する得難いものとなった。
 ・ 舟運の活用を更に進めていくにあたっては、今後とも、本セッションのような場において、関係者の知識や経験の共有を図っていくことが重要。その上で、各地において、それぞれの条件や特性を踏まえつつ、それぞれの課題の解決に向けて、ハード・ソフト両面から効果的な舟運振興策を推し進めていくことが必要。
 
 
(参考1)世界水フォーラムは、世界の重大な水問題を討議するため開催される、水に関する世界最大級の国際会議(世界水会議(民間のシンクタンク)と主催国政府の共催)。3年に1度、3月22日の「世界水の日」と同じ時期に1週間程度開催。モロッコ・マラケシュ(1997年)、オランダ・ハーグ(2000年)、京都・滋賀・大阪(2003年)、メキシコ・メキシコシティ(2006年)に続き、今回は第5回となる。
 
(参考2)国際航路協会(PIANC)は、港湾・航路等の技術的課題に関する調査研究、開発途上国への技術援助等幅広い活動を行う非政治的・非営利な国際機関。国連の諮問機関に指定。(本部はベルギー ブリュッセルで1885年設立。現在のところ、加盟国は65ヶ国、会員数は450法人、個人会員2000名。)
 
 

お問い合わせ先

国土交通省港湾局国際・環境課 
TEL:(03)5253-8111 (内線46642)
国土交通省港湾局振興課 
TEL:(03)5253-8111 (内線46442) 直通 (03)5253-8629

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