平成23年5月10日
国土交通省港湾局では、港湾整備に必要な沖合の波浪情報を取得するためGPS波浪計を設置しています。このGPS波浪計は、地震発生時には津波の観測も可能であることから、既に11基の観測データを気象庁へ提供しています。 この度、5月12日より新たに徳島海陽沖のGPS波浪計の観測データを、気象庁へ提供することになりましたので、お知らせします。
平成21年度に設置した徳島海陽沖GPS波浪計の観測データについて、5月12日より気象庁への提供を開始します(別紙1)。これにより、稼働中の全12基のGPS波浪計観測データが気象庁へ提供され、津波観測情報として活用され、津波観測体制の強化が期待されます。
GPS波浪計とは、GPS衛星を用いて沖合に浮かべたブイの上下変動を計測し、波浪や潮汐等を観測する機器です。地震発生時には沖合での津波観測も可能であることから、観測データを気象庁にリアルタイムで提供し、気象庁が発表する津波観測情報で活用されています(別紙2)。これにより、沿岸域での防災対策にも広く活用されているところです。
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の直後には、東北地方太平洋岸に設置したGPS波浪計で、大きな津波が沿岸に到達する約10分前に6mを超える津波高を沖合で観測しました。このデータは、気象庁においても津波警報の切り替えに活用されたところです。
(1)稼働中のGPS波浪計の観測データは、リアルタイムナウファスのWebサイト(別紙3、URL: http://www.mlit.go.jp/kowan/nowphas/)で公表しています。
(2)今後は、平成22年7月~8月に東北地方の日本海側に設置した3基のGPS波浪計について、稼働開始に向けて初期設定を行ないます。稼働開始後、気象庁において観測情報活用に向けた検討が行われる予定です。
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