報道・広報

国際油濁補償基金第28回総会等の結果概要
~拠出金請求に関する決議、監査委員会委員の選挙等が行われました~

令和5年11月15日

 

 令和5年11月7日(火)から10日(金)まで、国際海事機関本部(ロンドン)において、国際油濁補償基金(IOPCF)第28回総会等が開催されました。今次会合では、拠出金請求に関する新しい決議、監査委員会委員の選挙等が行われました。
 
 国際油濁補償基金(以下「基金」という。)は、タンカーの事故により巨額の油濁損害
が発生した場合に、被害者に対して補償を行うために設立された国際機関です。基金は、
タンカーで運ばれた油を受け取る事業者(石油元売事業者等)が負担する拠出金により
運営されており、日本は最大拠出国の1つです。
 今次会合には72加盟国及びオブザーバーが参加し、我が国からは、国土交通省、在英
国日本国大使館、学識経験者、石油海事協会、(一社)日本船主協会、(公財)日本海事
センター等の関係者が出席しました。

主な結果(詳細は別紙のとおり)
1.拠出金請求に関する新しい決議
 拠出金の算定に必要となる油受取量を基金に報告していない加盟国が散見され、これ
らの国の油受取人に対して基金への拠出を請求できていないことに関し、「基金に対し
て油受取量の報告がない場合には、油受取量の推定に基づいて拠出金の請求書を発行す
ることができる権限を基金事務局長に与える」旨の決議が採択されました。

2.監査委員会委員の選挙
 基金の適切な運営を確保する監査委員会の委員(任期3年)の選挙が行われ、日本か
ら立候補した大須賀英郎氏(日本海事センター参与)が最多得票で選出されました。

3.基金のリスク増加への対処
 ロシア産原油等に関するオイル・プライス・キャップ制度を逃れるため、タンカーの
位置情報(AIS)の改ざんや船舶間の危険な原油積替えオペレーションが行われており、
油濁事故リスクが高まっていることに関する問題意識が共有されました。

4.基金に関連する事故・拠出
 基金に関連する複数の油濁事故について、進捗の報告及び議論が行われました。2つ
の事案の補償のため、計30百万英ポンドを拠出者に請求する旨が承認されました。
 

お問い合わせ先

国土交通省海事局 国際油濁補償基金対策室 宮島、尾﨑
TEL:(03)5253-8111 (内線43-266/224)

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