平成23年6月8日
平成22年2月、航空局では、航空機用座席メーカーである小糸工業(株)において試験データの改ざんなどの不正があったことから、同社に対して業務改善勧告を行い、品質保証体制の全社的な見直しなどとともに、全ての出荷済座席の調査及び安全性の再確認を継続的に行うよう指導・監督してきたところです。
またこれと並行して、就航中の航空機の安全性を維持するための措置について、航空機製造国である米国連邦航空局(FAA)や欧州航空安全庁(EASA)と協力して検討を進めておりましたが、本日、小糸工業(株)製座席を搭載した航空機を運航する我が国の航空会社に対して、航空機の安全性を確保するため、座席の安全基準への適合性確認や改修等を求める耐空性改善通報を発行しました。
なお、欧米においても、米国FAA及び欧州EASAが我が国と同様の措置をとることとしております。
● 対象航空機
小糸工業(株)製航空機用座席を搭載した航空機
● 指示概要
座席の安全基準のうち、以下に掲げる要件への適合性を再確認すること。適合性が確認できない場合には、座席の取りおろし、交換又は改修を実施すること。
・座席クッションの耐火性に対する要件 :平成26年7月末まで
・静荷重に対する要件 :平成25年7月末まで
・動荷重に対する要件 :平成29年7月末まで
・その他の要件 :平成33年7月末まで
● 対象航空機を運航する我が国の航空会社・機体数
・日本航空グループ 120機(13,046座席)
・全日空グループ 136機(25,215座席)
・日本貨物航空 8機( 48座席)
総数 264機(38,309座席)
耐空性改善通報の発行について(PDF形式)
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