大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2020年3月13日(金) 8:51 ~ 8:59
衆議院分館
第17委員室前
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 閣議案件については発言ありませんが、1点だけ御報告させていただきます。
熱中症対策について環境省との連携について御報告させていただきます。
近年、熱中症による救急搬送者数は増加傾向にあり、特に記録的高温となりました平成30年夏には、熱中症による救急搬送者数が過去最多を記録しております。
本年は東京オリンピック・パラリンピック競技大会がございまして、熱中症対策は大きな課題となっております。
こうした状況を踏まえ、熱中症予防対策を強化していくために、熱中症対策を担う環境省と、気象予測を担う気象庁とが連携いたしまして、熱中症予防に資する新たな警戒情報の創設に向けた検討を進めていくことといたしました。
具体的には、気象庁が発表する「高温注意情報」と、環境省が発表する「暑さ指数」、この両者の強みをいかしながら、より強力な熱中症予防のため、仮称でございますが、「熱中症警戒アラート」として発信していくことを今考えておるところでございます。
このアラートの発信に向けまして、有識者検討会で発表基準やその伝え方等について御意見をいただきながら詳細を詰め、この夏に開催されます東京オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせ、まず関東甲信地方で先行実施し、令和3年度からは全国で本格運用していくこととしております。
国土交通省といたしましても、このアラートを高齢者や若年層、訪日外国人旅行者を含めたあらゆる層にしっかりと発信していけるように取組を進めてまいりたいと考えております。
詳細は後ほど資料を配付させていただきます。
私からは以上です。

質疑応答

(問)コロナに関連してお伺いします。
政府の第2弾の緊急対策についてですが、この効果をどう期待されるかということと受け止め。
また、先般、来月にも新しい経済対策が緊急にまとめられるという報道もありましたが、国土交通省所管分野でとりまとめの検討状況ありましたら教えてください。
(答)今月10日に政府の新型コロナウイルス感染症対策本部におきまして、緊急対応策第2弾がとりまとめられたところです。
まずは、いつも申し上げておりますが、流行の早期終息に向け、国内の感染拡大の防止が最大の支援策との認識で、関係省庁と連携しながら、国土交通省を挙げてしっかりと封じ込めに万全を期してまいりたいというのが第1点です。
そのうえで、深刻な影響を受けている観光関連分野への対応として、資金繰りの対策や雇用維持の対策が広く活用されるように、今回、第2弾の対応策を発表しましたが、この支援策を知ることなく廃業に追い込まれたりなどということがないように、積極的に、相談を待つのではなく、全国の地方運輸局に設置しました特別相談窓口から関連事業者にこちらから積極的に呼びかけながら、この支援策の周知徹底をしていきたいと思っております。
こうしたことに取り組みながら、感染防止に取り組む期間を積極的な助走期間と位置付けて、我が国の観光の基本的なインフラは毀損されていませんので、状況次第で反転攻勢に打って出るべく、今は基盤を整備して、観光資源の磨き上げや外国人受入環境整備を着実に推進していきたいと考えております。
新たな緊急経済対策に係る報道は承知しておりますが、現時点で政府として具体的な指示はございませんが、基本的にこの第2弾で対応策を取って、日頃から密接に関係の事業者の皆さんと連携を取りながら、まだまだこうしたことが足りないなどということについて不断のヒアリングをして、必要があれば次なる支援策を。
基本的な姿勢としては、そういうことは常に考えていかなければいけないと考えているところです。

(問)羽田の新ルートについてお伺いします。
今回、通常とは違う角度の3.45°に上げた新着陸方式をとっておりますけれども、これについて、安全を懸念する声も上がっているのですけれども、問題ないと考えているか、ということと、これは騒音対策としてやられていますが、先月の実機飛行での検証効果などは示されていないのですが、さほど変わらないという指摘もあって、騒音効果とかできているのかということを教えてください。
(答)まずは、3.45°の降下角を上げるということについては、1つは、我が国の空港でも世界の空港でも実績があって、初めての危険なことをやっているということではないと認識しております。
また、航空会社の事前の協力をいただいてシミュレーションで、安全性の検証をそれぞれ実施していただきまして、その結果を踏まえて、例えば、夏の高温の時期は、特に3.45°のまま進入するという方式だけではなくて、3.45°で進入後、1500フィートで3.00°にして着陸をフラットで入るというような方式。
(事務方)3.00°に入った時は1500フィートではないですが、1500フィートをあるポイントで超えて、その後、3.00°で最終的に入る。
(答)そうした方式も事前に示しておりましたが、夏場はそちらの方がよりスムーズに着陸できると。
先日4日に、実機飛行をした全日空とJALのパイロットの皆さまから直接話を聞きましたので、そうしたことも運用していっていただければいいのではないかと思っております。
その時に、私も安全性というのはどういうことなのか心配もしておりまして、いろいろな書かれたものもありましたので、直接パイロットの方にも聞きましたら、このことによって安全性が損なわれるという、そういう認識ではないと。
ある意味では障害物もないので、新経路の方は、今の羽田の入り方よりも安全性という意味では、新しい方がより安全だという話があったりとか、また、よく私自身もそうでしたけれども、安全性というと、0か100かみたいな話なのですが、例えば、いざ急に横風が吹いたりした場合には、こういう段取りをするとか、要するに、いきなりシビアアクシデントにならないような、当然段階というのはあるわけで、そうしたことを踏まえますので、これは私の意見ではなくて、実際に乗ったパイロットの人たちは安全性についてはあまり懸念はないという話でありました。
ただ、そうしたことの説明は事前によく聞いておいてもらったほうがいいので、本邦の航空会社の方には十分行き届いてますが、外国の航空会社についてもしっかりと周知をしなければいけないということで、3月2日に説明会をやってまいりました。
これからも不断に続けていきたいと思いますし、そのことで、パイロットと管制のところの連携も取るということが大事なのではないかということでした。
騒音については、今、速報値を公表しておりますけれども、その効果については、今精査を行っているところでありますので、これはできる限り早期に公表したいと思っております。
(問)新型コロナウイルスの影響もあって、便の数も減っているのですけれども、この検証はもう2週間も切っている中でいうと、運用開始を見送るとかという考えはあるのでしょうか。
(答)実際は、東京オリンピック・パラリンピックでは便数は増えるわけで、今少し便数が減っているからこの運用を先延ばしにしていいことはないと思います。
(問)もう少し検証に時間をかけるということでしょうか。
(答)検証に時間をかけるより、3月29日から実際運用した方がより安全性というか、いいことを高めあえると思います。
ずっと、東京オリンピック・パラリンピックをやらないかのような前提の主張であるならば理解はできるが、東京オリンピック・パラリンピックはやるということで、その時は便数が増えるわけですから、そのために3月29日を先送りして、私はいいことはないのではないかと思います。

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