大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2019年11月5日(火) 8:50 ~ 8:58
参議院本館
議員食堂
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 閣議案件では特に私の方から報告するものはございませんが、そのほか2点報告させていただきます。
まず、台風第19号による被災地の視察についてです。
去る2日に、群馬県の吾妻川(あがつまがわ)及び国道144号の被災状況を視察させていただきまして、群馬県の山本知事及び嬬恋村(つまごいむら)の村長さんから被災状況や御要望等を伺ってまいりました。
また、八ッ場ダムを視察し、関係町長とお話しさせていただき、地元の皆さまのこれまでの長年にわたる御苦労や、今後の地域振興等の取組等を伺うことができました。
昨日、4日は、大規模な浸水被害が発生した長野県の千曲川及び長野新幹線車両センター等を視察させていただきました。
現地では、長野県の阿部知事をはじめ、関係市長及び関係鉄道事業者の皆さまと意見交換させていただき、被災状況や御要望等を伺ったところです。
決壊した堤防等の応急復旧が、地元建設業者の24時間体制の御尽力等により、速やかに完成するなど、復旧が着実に進捗していることを確認したとともに、道路や鉄道の一日も早い復旧が、暮らしと生業の回復に向けて最も重要な第一歩であり、河川、道路、鉄道等の各部局が連携し全力で取り組んでいく必要があると感じたところです。
国土交通省としましては、被災地の一日も早い復旧・復興に向け、引き続き関係機関と連携し、全力で取り組むとともに、激甚化する自然災害から国民の皆さまの命と生活を守るインフラづくりに努めていきたいと思います。
2点目は、成田空港に関する基本計画の改定についてです。
2030年訪日外国人旅行者数6000万人という政府目標の達成、また、我が国の国際競争力の強化のためには、首都圏空港の機能強化により国際航空需要を取り込んでいくことが不可欠です。
成田空港におきましては、更なる機能強化のため、既存のB滑走路の延伸やC滑走路の増設等により空港の発着容量を年間50万回とする案について、昨年3月に国、千葉県、地元市町、成田国際空港株式会社からなる四者協議会において合意を得たところです。
これに沿って、本日、成田国際空港株式会社法に基づき国土交通大臣が定める基本計画を改定することとしました。
今後とも、千葉県や地元市町をはじめとする関係者としっかりと連携しながら、地域の皆さまの御理解をいただきながら、成田空港の機能強化に取り組んでいきたいと思います。
詳細については後ほど資料を配付させていただきます。

質疑応答

(問)本日の委員会では、れいわ新撰組の木村英子議員が初めて質疑に立たれる予定となっています。
木村議員は、バリアフリーの施策の推進を、議員活動を通じて目指していきたいと仰っています。
バリアフリーは大臣のライフワークと言える施策だと思いますので、この受け止めと国土交通省として取り組む対応方針をお願いします。
(答)私も政治家として20年ほど前に交通バリアフリー法を策定して、例えば、駅にエレベーターやエスカレーター等のバリアフリー施設を設置する予算の配分について、国が3分の1、地方が3分の1、鉄道事業者が3分の1という配分にし、様々な取組を進めていく中で思ったことは、福祉政策ではなくて、バリアフリー化する世の中が当たり前の社会をつくりたいということで、一所懸命取り組んできたつもりです。
その中で、様々な障害者団体の皆さんから御意見をいただくたびに、なかなか私たちが気付かない視点、御指導をいただいてきたのは事実です。
例えば、障害者と一括りに言っても、障害のあり方によってそのバリアは様々であり、勉強になることが多々ありました。
今日は木村議員の初めての御質問だということで、当事者からの真摯な訴えだと思いますので、しっかりと受け止めて、御指導をいただきながら、今後の国のバリアフリー施策の改善に努めていければと思っています。
しっかり頑張りたいと思います。

(問)中部国際空港についてお伺いします。
LCC専用の第2ターミナルが9月にオープンしましたけれども、地元からは2本目の滑走路についての要望も寄せられています。
2本目の滑走路に関する国土交通省の考えを教えてください。
(答)中部国際空港におきましては、今年9月20日にLCC専用の第2ターミナルがオープンし、今後もますますの旅客数の増加が見込まれているところです。
中部国際空港2本目の滑走路整備につきましては、以前より地元の皆さんから御要望いただいているところです。
中部国際空港の発着回数・利用者数の実績は、地元の皆さまの熱心な取組によりまして、近年、着実に増加している状況にありますが、2本目滑走路の実現のためには、更なる航空需要の拡大を図ることが、引き続き必要な状況と認識しているところです。
国土交通省としましては、引き続き、地元関係者と協力しながら、インバウンド需要の更なる取込みを図るとともに、中部国際空港の利便性向上などの取組について、しっかりと支援していきたいと考えています。

(問)台風19号の堤防の決壊についてお伺いします。
台風19号では71河川が決壊しましたが、そのうち半数の河川が浸水想定を作る対象の河川とはなっていませんでした。
浸水想定の有効性については大臣も御指摘されていらっしゃると思いますが、今後、現在では浸水想定の対象とはなっていないような中小規模の河川への浸水想定の対象拡大について、何かお考えがあれば教えてください。
(答)今般の一連の台風災害、水害を踏まえまして、国土交通省として、今、水防法で指定されていない小河川におきましても、浸水が想定される範囲の設定やこれを踏まえた洪水ハザードマップの作成・周知の進め方などについて、早急に検討したいと考えています。

(問)国後(くなしり)、択捉(えとろふ)両島を訪れる試験的な観光ツアーが先日終了しました。
ツアーの成果と本格実施に向けた課題についてお願いします。
(答)今回、実は、現地の天候上の理由によりまして、一部行程が短縮されましたが、本パイロットツアーについては、無事、終了することができたと認識しております。
日本人観光客の方々が北方四島を訪問した初めてのツアーでありまして、6月の日ロ首脳会談の合意を着実に実施したという意味では意義があったと思います。
今回ツアーを実施しての課題では、この時期ですから、島へのアクセスですとか、天候の変化等への対応など、課題がありまして、これによって日程を一部切り上げたということですので、今後しっかり検討して、精査していきたいと思います。
今後のツアーで、今回分かった課題を精査するとともに、共同経済活動のプロジェクトの1つである「島の特性に応じたツアーの開発」の更なる推進に向けて、外務省を始め関係者と連携しながら、協議していきたいと考えています。

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