大臣会見

石井大臣会見要旨

2019年5月28日(火) 9:36 ~ 9:47
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方から報告するものはございません。
このほか、私の方から2点報告がございます。
1点目は、「出水期に向けた取組について」であります。
今週末から6月ということで、本格的出水期を迎えますが、昨年の7月豪雨などを踏まえまして、「逃げなきゃコール」や「水害リスクライン」、「防災気象情報の伝え方の改善」などの住民自らの避難行動につながる取組を進めていきます。
まず、「逃げなきゃコール」の取組であります。
離れた場所に暮らす高齢者等の家族の河川情報を、家族がプッシュ型で入手し、直接電話をかけて避難を後押しする取組をNHK、Yahoo!、KDDIの御協力を得て、今回新たに開始いたします。
次に、「水害リスクライン」であります。
観測所地点の水位だけでなく、より身近な地点の越水の危険性が把握できるようになります。
今年の出水期より、国が管理する10の水系で提供を開始いたしまして、今年度内には全国109の水系に拡大する予定であります。
また、今年度から新たに運用が始まります警戒レベルへの対応に関しまして、防災気象情報を発表する際に相当する警戒レベルも合わせてお知らせすることなど、伝え方改善の取組を進めてまいります。
そのほか、緊急災害対策派遣隊、TEC-FORCEにつきましても、隊員を約1万2000名に増強いたしまして、災害時の自治体の支援体制を強化し、万全の体制で出水期に対応していきます。
詳細については、後ほど事務方から説明させます。
2点目は、「ガーデンツーリズム登録制度」の第1回登録についてであります。
日本庭園や花の公園が国内外の観光客に人気を博しておりますが、国土交通省では、こうした庭園等が連携して地域の魅力の向上を図る取組を登録いたしまして、支援する「ガーデンツーリズム登録制度」を創設しました。
本年4月から公募を行いまして、5月24日の審査会を経て、6団体の計画が登録されることとなりました。
「北海道ガーデン街道」、「ガーデンネックレス横浜」、「富士・箱根・伊豆『皇室ゆかりの庭園』ツーリズム」、「にいがた庭園街道」、「アメイジングガーデン・浜名湖」、「宮崎花旅365(さんろくご)」の6団体の計画であります。
登録証交付式は5月30日に横浜で行います。
詳細は後ほど資料を配付いたします。
私からは以上であります。

質疑応答

(問)1点お願いします。
トランプ大統領が訪日中ですけれども、今回の訪日によって国土交通省関係でプラスの面で期待されるところなどはありますでしょうか。よろしくお願いします。
(答)今回のトランプ大統領の訪日は、新たな令和の時代における初めての国賓としての訪問であり、日米の揺るぎない絆を象徴するものであります。
また、訪日期間中には、日米首脳会談だけでなく、様々な場面において、首脳間で率直な意見交換が行われ、首脳間の絆も更に深まったのではないかと思っております。
国土交通分野では、一昨年の10月に米国の運輸省と協力覚書を署名いたしまして、これに基づき、昨年1月に私も出席いたしまして、「日米インフラフォーラム」をワシントンで開催するなど、インフラ分野を中心に、日米間での協力を促進する取組を進めております。
今回の訪日を機に、このような日米協力が更に促進されることを期待しております。

(問)冒頭の御発言にもありましたけれども、間もなく出水期を迎えますが、昨年の西日本豪雨をはじめ、近年は重大な水害が頻発しています。
改めて国土交通省として必要と考える防災対策などをお聞かせください。
お願いします。
(答)先日も既に屋久島などで記録的な豪雨により被害も発生しておりますが、国土交通省では、「施設では防ぎきれない大洪水は必ず発生するもの」との考えに立ちまして、社会全体で洪水に備える「水防災意識社会」の再構築に向けた取組を更に充実、加速させているところであります。
その中でも、特に、住民が洪水時に、今、どの程度危険な状態にあるのかということを、住民自らがわがこととして捉え、円滑かつ迅速な避難行動をとれるよう「住民主体のソフト対策」の取組を促進する必要があると考えております。
そのため、冒頭御紹介申し上げました「逃げなきゃコール」や「防災気象情報の伝え方の改善」などの危機感を高める新たな取組に加えまして、住民一人一人の防災行動をあらかじめ定めました「マイ・タイムライン」の作成・実行、防災気象情報をより一層活用しやすくするための土砂災害「危険度分布」の高解像度化など、住民自らの避難行動に結びつくような取組を関係者とも連携しながら推進してまいりたいと考えています。

(問)2点ありますが、冒頭に御紹介いただいた「逃げなきゃコール」と「水害リスクライン」ですけれども、着手の時期、何か決まっていらっしゃれば教えていただきたいのですが。
(答)「逃げなきゃコール」と「水害リスクライン」の開始時期ですね。
(事務方)「逃げなきゃコール」につきましては、今日、大臣から御紹介ありましたように、この出水期から始めたいと思っています。
既存のYahoo!とかNHKのアプリサイトを活用いただいて、高齢者の家族等に呼びかけていただくということで始めたいと思っています。
(答)出水期ということは6月1日からということですか。
(事務方)はい。
「水害リスクライン」につきましては、既に始めているところもありますが、6月中旬から10水系に拡大して始めたいと思っています。

(問)もう1点、これも冒頭にありましたが、ガーデンツーリズムですが、改めてこの施策の意義と、第2弾もおそらく予定されていると思いますが、全国展開というか、そういったことへのお考えを教えてください。
(答)ガーデンツーリズムですけれども、日本庭園や花の公園など、地方ならではの特徴を持つ多様な庭園が観光客に人気を博しておりますけれども、魅力を十分に伝え切れていない「隠れた庭園・花の名園」も数多くあります。
このため、地域にある庭園・ガーデン等が連携することにより、魅力や発進力を向上することが重要と考えております。
登録された取組につきましては、国土交通省との共同PRや運営ノウハウの共有、有識者の助言等によるレベルアップを図りまして、地域の活性化と庭園文化の普及の更なる強化を図っていきたいと考えています。
また、追加の登録につきましては、今年度は、秋に第2回を予定しておりまして、その後は応募状況等を踏まえ、登録を行っていきたいと考えています。

(問)今夕、日本展示会協会の年次総会が行われます。
大臣がいらっしゃるのかどうか分かっていませんけれども、2020年オリンピック・パラリンピックが来年に控えていて、展示会協会は、この数年来ずっとスペースがないじゃないか、どうしてくれるんだという活動をされていて、一定程度、例えばビッグサイトでいうと、南館、西館をなるべく長く空けるとかやってらっしゃいますが、現状で展示会スペースが減ることについての問題意識があれば、あるいは、対策が進捗していればこうだというのを承りたいと思います。
スペースが足りているかどうかだけ知りたいんですが。
(答)ちょっと確認してみないと分からないので、改めて調べてお答えしたいと思います。

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