大臣会見

太田大臣会見要旨

2015年7月17日(金) 10:21 ~ 10:33
国土交通省会見室
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方からご報告するものはございません。

質疑応答

(問)民事再生手続き中のスカイマークの関連で伺います。
アメリカのリース会社イントレピッド・アビエーションが今週15日、債権者説明会を開いてアメリカのデルタ航空をスポンサー候補に選んだと発表しました。
ANAや日本航空に対抗する第三極を維持すれば消費者の利益にかなうとアピールしています。
8月5日の債権者集会に向け、既に支援案を明らかにしているANA陣営との駆け引きが今後本格化すると見られます。
裁判所の手続きの中での話ですが、航空行政を所管する大臣としてご所見をお聞かせ下さい。
(答)7月15日にイントレピッドによるスカイマーク再生計画案にデルタ航空がスポンサーとして参画すると、エアラインパートナーとしてデルタ航空を入れるということが発表されたと聞いています。
いずれにしても、スカイマークの再生計画案については、今後8月5日の債権者集会に向けて、引き続き関係者間で調整が行われるものと考えています。
スカイマークの事業再生ということについては、国交省の立場は安全運航や利用者利便の確保、そして、我が国の航空市場全体における競争環境の確保、これが重要だと考えており、このような観点から引き続き今後の推移を注視して参りたいと考えています。
第三極というお話がありましたが、スカイマークのスポンサーについては、裁判所の監督の下で民事再生法に基づく手続きが進められており、なお関係者間で協議が続けられていると思いますので、コメントは差し控えたいと思います。

(問)昨日、安全保障関連法案が衆議院を通過しました。
閣僚としての受け止めをお聞かせ下さい。
(答)これまで政府として、昨年の7月1日の閣議決定、そして、その後の自公協議を経て法案提出ということになり、国民の皆様にご理解を頂けるように国会審議等の過程等におきまして、説明に努めてきたと思います。
また、マスコミ等での討論会の設定をして頂いたりしながら、与党側としても説明する努力を繰り返してきたところだと思います。
その上で今般の衆議院での採決ということになったわけでありますが、これまでの審議状況等を踏まえて、国会としましてご判断を頂いたものだと理解をしています。
総理も発言しておりますが、政府として、引き続き国会での審議を含めて、国民の皆様に丁寧に分かりやすく説明を努めていくということが大事だと思っているところです。

(問)新国立競技場の問題ですが、巨額の工事費などもあり、与党内でも見直すべきではないかという意見が強まっていますが、多くの公共事業を所管する国交大臣としてこの問題に対する考え方をお聞かせ下さい。
(答)ここは私の所管ではありませんので、新国立競技場の建設に関しましては、文部科学省中心にこれまでも対応をしてきて、現在も努力をしているというふうに思います。
コストの面や工期が非常に狭まる点とか、世界に誇るべきものを作るべきだとか、色々なことが言われている中での現状だと思いますけど、ここはそれをどうするかということも含めて、文部科学省中心に、また遠藤五輪担当大臣も加わって検討されていると聞いておりますので、私としてはこの努力を見守りたいと、あえてここでコメントをすべき状況にはないと思っています。

(問)スカイマークの件に関連してお伺いします。
スカイマークは現在、羽田に36の国内向けの発着枠を持っているわけですけれども、一般的に考えて、国際線に転用するのかしないのかが一つの焦点になると思いますが、これに関する原則的な国土交通省としての見解をお聞きしたい。
もしイエスであれば、どういう状況になれば国際線に転用されるのか教えて下さい。
(答)羽田空港は、非常に混雑空港ということで、需要は拡大しているわけですが、こうした中で、羽田空港は、国内航空ネットワークの基幹空港という機能を果たしていると思いますし、その上で、国際線については、高需要・ビジネス路線を中心に活用するという位置付けになっています。
また、私も色々な会談の度に、諸外国から羽田への乗り入れについて、相当要望を受けているわけですけれども、羽田空港の機能を十全に発揮する観点から、なかなかここは混雑していて難しいという答えがどうしてもせざるを得ないという状況になっています。
そうしたこともありまして、そこのところを国内線ということの極めて基幹空港とは、当然非常に大事なことなのですが、国内線と国際線の発着枠を区分すると、そして厳格にこれを管理すると、そしてまた2国間でこれを取り決めるということで、この羽田空港の運航については、原則を決めて今日まで来ています。
羽田空港の国内線の発着枠を国際線に転用することは認めていないというのが現状です。

(問)仙台空港の民営化について、民営化の開始時期の遅れや変更プロセスの遅れが一部で言われているのですが、現状どのような状況になっているのか教えて下さい。
(答)仙台空港の民営化に関しては、今それぞれ、競争的対話ということで、応募者の意向も踏まえて、現在詳細を検討しているということです。
これもあるスケジュールを出さないといけないと思っておりまして、本日にも事務方の方から皆様に発表できればと考えておりまして、会見が終わりましたら、再度その辺ができるかどうか調整したいと思います。

(問)今の空港問題なんですけれども、東京にあります約200の外国の大使館は、こぞって24時間使える羽田を、既に使えるわけですから、是非国際線にしてほしいと。
そうなったら、今現在、空いてる時間を夜中の時間帯ですが、全部24時間使えますと。
現在成田に入ってる国際線をほとんど収容できる実際数字なんです。
そういうことで、成田を貨物専用空港に、羽田を旅客専用空港にできないかという意見をみんな持っていますが、やはり実現は無理でしょうか。
(答)実現は無理だと思うし、そうした考え方をとっておりません。成田と羽田双方で首都圏の空港を確実化する。そして、双方の容量を拡大するということに努力をする。成田については圏央道が来年の今頃には通るということにもなりまして、少なくとも埼玉県やあるいは八王子の方からもその方が近いということがあり得るかもしれません。
そして茨城はもちろんでありますが、そうしたことで成田が使いやすいようにということを私は考えておりまして、羽田の方は非常に今、かなり手一杯ということもありまして、色んな上空の利用ということについても今、色々とお願いをしているという状況にもあります。
双方でもって首都圏の空港の軸を作るという考え方については全く変わっておりません。

(問)仙台空港の民営化の関係で、スケジュールの検討の中で、引継ぎ期間を十分に確保すべきであるというような意見が従前からあったと思うんですけれども、大臣ご自身のご所見としてはいかがでしょうか。
(答)私としては、まだ十分そこの点について報告を受けておりませんので、それらも含めて何らかの時間軸と言いますか、今後のスケジュールについて、この会見が終わってからちょっと打合せをさせて頂いて、まず今後のスケジュールが発表できるかどうかということで、本日にも事務方から発表ができればと思っているところです。
そこまでです。

ページの先頭に戻る