大臣会見

太田大臣会見要旨

2014年10月28日(火) 9:32 ~ 9:48
国土交通省会見室
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 今日の閣議案件で報告はございません。

質疑応答

(問)昨日、エボラ出血熱の疑いがもたれる男性が入国しました。
検査の結果、感染していないということでしたが、今後そういった事態が見込まれますが、国交省としてエボラ出血熱への対応をお聞かせください。
(答)本日、エボラ出血熱対策のため関係閣僚会議が開催されまして、私も出席いたしました。
会議において、総理から関係省庁が一体となって対策に当たること等についての御発言がありました。
また厚生労働大臣からも昨日の件については、陰性が出たけれども3日間ぐらいは注意しなくてはいけないというので、そのまま留まっていただくという御発言もあり、対応をしっかりしていかなくてはいけないということで、心を合わせてスタートを切ったところです。
このエボラ出血熱については、何と言ってもそうした政府の関係機関の連携が大事ですし、水際対策が極めて重要で、その意味では国土交通省の果たす役割は非常に大事だと思います。
国交省としましても、空港における検疫スペースの確保、検疫官への申告を促す機内アナウンスを実施すること、また空港ターミナルビルにおけるポスター掲示等、必要な支援を行うこと、そして、航空事業者、旅行事業者等への迅速・正確な情報提供を行うこと、こうした事が必要だと考えておりまして、改めて今までもこの件についてはやってきたところではありますが、さらにその旨を関係局に指示をしたところでございます。
引き続き厚生労働省など関係省庁と連携して必要な対応を行っていきたいと考えているところです。
(問)関連して、昨日の初動については、どのように評価してますか。
想定した状況と比べて上手くやれたのか。
(答)その時系列的な正確なことは私は十分捕まえてはございませんが、そうしたどこを経由してきたかということを捉えた上で、直ちに検査をするところに行ったということは非常に適切なことだと思います。
合わせてそれに加えて今日関係閣僚会議を行って万全の体制をとろうということで、さらに連携を強化しようということですが、昨日夜以来の件についてはずっと注視をしてきましたし、夜もその結果について注目をしてきてこれは適切な対応だったと思います。
なお3日間ぐらいはということも大事なことだと思っています。
(問)男性が全日空機でロンドンから帰国したわけですが、当初全日空は午後11時30分位までこれがロンドン発羽田行きの便だということを公表しなかったのですが、今回検査の結果が陰性ということとかつ感染力はそこまで高くはないという話はありますが、同じ飛行機に乗っていた旅客からすれば、どの飛行機に感染の疑われる方がいたのかというのが非常に関心が高いと思うのですが、この情報公開についてはどうなんでしょうか、航空行政を所管する大臣としては。
(答)今回の件の発熱が判った時点ということは、その本人にとっては私は適切だったと思っていますが、今御指摘の件については検討させて頂きたいと思います。

(問)今回は日本人の方だった訳ですが、これだけ訪日外国人客が急増していてかつLCCの就航で地方空港にも大量に来日されていている中で、これまでの水際というような対策が本当に可能なのかどうかという点と、それについて何らかの対策をとられる考えがあるかをお聞かせ下さい。
(答)確かに観光客も増え、LCCも増えているという状況であります。
今、人員的には全ての空港でという状況ではありませんが、そこを経由したとかいうことも含めてここは検討しなくてはいけないことと思いますので、これから検討したいと思います。

(問)大塚政務官が、外国人が経営するパチンコ店から献金を受け入れたと一部報道があります。
政治家としてかつIRを担当する政務官としてふさわしいかどうか、適正といえるかどうかということについて、どのようにお考えでしょうか。
(答)この件については、御本人を巡る政治資金の話でありまして、まずは御本人から説明があるべきだと思います。
政治資金規正法に基づく話と職務ということについては、私は別問題であると思います。
直接関係するところであればそれ自体はどうなのかという論議が出ると思いますが、いかなる企業から献金があろうとも直接その職務に関わるかどうかということの中で判断すべき問題と思ってます。
詳細が充分よく判りませんので、これはまず本人から説明があるべきと思っているところです。
(問)職務上大臣としては、カジノとパチンコ業界というのは直接の関係があるとはお考えではないとのことでしょうか。
(答)そうですね、はい。

(問)再度確認ですが、先ほどのやりとりの中で水際対策について今後検討しなくてはならないというのは、何について検討しなくてはならないと仰っていましたか。
(答)水際対策についてはやってきているわけですが、今回の件について同じ飛行機に乗っている人に対して、情報を示すべきではないかという御質問だったと思いますので、それについては今後のことも含めて検討しなくてはならないのではないかということです。

(問)関連して、それについてはまだ明確な指針というのは決まってないのでしょうか。
(答)決まっておりません。

(問)昨日の夜の対応ですが、エアラインだけではなく、昨日航空局に対して現時点での対応をどうするのか、要請があった場合どうするのかということをお尋ねしたのですが、厚労省からの指示がないと何もできないという対応でした。
航空行政を所管する国土交通省の対応として、厚労省に言われないと何もできないというのは国民の不安を招くものではないかと思うのですが、今後同様の疑い例が出た場合、まず初動をわからない段階でどのようなことをされるのでしょうか。
(答)かなり具体的な事例に基づいて、判断をしなくてはいけないことだと思います。
その一つの具体例が昨日来のことだと思います。
そういう意味では、これからどういう場合にどうするかということについては検討しなくてはならない項目だと私は今は思います。
しかし、厚生労働省に問い合わせなければ分からないということ以上に、今回の事態はどうだったかということについて、検査に入ったということだったのではないかと思いますが、その辺は詳細に報告を受けておりません。

(問)エボラ出血熱の水際対策について、千葉県の森田知事は、自己申告制というやり方について不十分ではないかと指摘しているのですが、大臣はどのようにお考えですか。
要は、黙って入られてしまうのではないかということです。
(答)ここはですね、厚生労働省との間で、病状等の実態を踏まえて政府全体として検討しなくてはならない項目だと思います。

(問)今回の疑い例が出たときに感染の拡大を防ぐという観点から言うと、同じ飛行機に乗っていた人、特に周辺の座席にいた人に対しては、その席にいた人がこういう疑いがあるということを通知をして、外出を控えるようにということを呼びかけることも必要ではないかと思うのですが、航空行政を所轄する国交省として、そのような対応を取られる必要性は感じておられませんか。
(答)そこは、かなり具体的な事例というものを積み上げていくということが大事だと思いますが、その辺りの連携また検討事項の一つだと思います。

(問)昨日の自動車関係功労者大臣表彰の件ですが、太田大臣が初めて二輪車業界団体に表彰を行った大臣となりました。
二輪車業界はその働きを認めてもらえたことに喜んでいますが、改めて大臣表彰の意義とそれから二輪車業界に対する太田大臣の期待をお話頂ければと思うのですが。
(答)自動車関係の大臣表彰を昨日させて頂きましたが、自動車の運輸あるいは整備、販売等に関わる団体での活動、そして自動車社会の発展への功績に照らして、関係団体からの推薦に基づいて表彰を行っているという状況にあります。
二輪車は国民に広く普及している重要な交通手段の一つであるということから、これまで関係団体に対しまして、推薦がそこから出されることから始まりますので、積極的な推薦の要請を行うなど、受賞に向けた取組を進めてきたという経緯がございます。
昨日、行いました自動車関係功労者大臣表彰において、今御発言頂きましたように、二輪関係者が初めて表彰されたということになりました。
私はこの二輪関係者にとりまして大変喜ばしいことではないかと思っています。
関係者の模範として業界の更なる発展に寄与するものと考えているところです。

(問)エボラの件ですが、新型インフルエンザの騒動が2009年に主に成田空港でありましたが、その時には感染した方が検疫ブースで分かった時というか申告があった時には、同じ飛行機に乗っていた人はもうターミナルの外に出てしまって追跡して捕まえられない、時間がかかるということで、機内検疫も乗客が降りる前にアンケート調査をしたり、熱を測ったりという対応がありましたが、今回そういうことが必要になってくるかどうかということは今厚労省との間で検討課題に挙がっているのでしょうか。
(答)現在のところ、直接私と厚生労働大臣との間での話ではそういうことはありません。
この点は大事な問題で、先程から出ている幾つかの御質問は検討しなくてはならないことだと思います。
ただ、エボラ出血熱とインフルエンザは感染経路が色々違いますから、その辺は専門である厚生労働省の知見とのすり合わせ、そして政府全体としての判断ということを詰めていくことが大事なことだと思います。

(問)かつて海外旅行が始まりました頃に、イエローカードといった検疫所のカードをパスポートと同じように海外旅行の際に全員持ち歩いていました。
イエローフィーバーと言われる黄熱病だとかコレラには予防接種が義務づけられています。
それと同じようにこれだけエボラ出血熱が世界でもありますと、WHO(世界保健機関)あたりではイエローカードがもう一回必要というようなことを考えているでしょうか。
そのあたり情報をお持ちでしょうか。
(答)現在のところは、そうしたことの検討は行われておりません。
今日いくつかの御質問、指摘がありましたが、総合的に考えることですが、検疫体制そのこと自体については本格的な検討ということではないと思います。

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