大臣会見

太田大臣会見要旨

2014年6月17日(火) 8:16 ~ 8:26
国土交通省会見室
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、私の方から御報告するものはございません。
 一点、御報告をさせて頂きます。
本日、第4回観光立国推進閣僚会議が開催され、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」を決定致しました。
今回のアクション・プログラムでは、2020年に向けまして、訪日外国人旅行者数2000万人の高みを目指すための施策がまとめられました。
具体的には、次のような内容となっております。
これまでこの一年、4本の柱立てと言ってきましたが、特にこれから2本追加しまして、ここは非常に大事なことだと思います。
それは第一には、昨年6月に策定したアクション・プログラム4本の柱に加えて、新たに「『2020年オリンピック・パラリンピック』を見据えた観光振興」及び「世界に通用する魅力ある観光地域づくり」という2本の柱を追加致しました。
昨年の今頃出したアクション・プログラムでありますが、その後9月にオリンピック・パラリンピック2020が決まりまして、暮れに(訪日外国人旅行者数)1000万人達成したということからいきまして、第一に「『2020年オリンピック・パラリンピック』を見据えた観光振興」を柱の一つとしたいと、「オリパラ」開催国としての国際的注目度を活かした訪日プロモーションを進めて、その開催効果を全国に波及させるための施策を盛り込んでいくと、これ一つです。
二つ目の柱になりますけれども、「世界に通用する魅力ある観光地域づくり」です。
全国各地で地域住民や自治体が主人公となって、尽きることのない日本の魅力を観光資源として徹底的に磨き上げ、世界に対して効果的に発信していくために必要な施策を盛り込んでいるということです。
これまでの4本の柱は御承知のとおりですが、現行のアクション・プログラムに引き続き、「インバウンドの飛躍的拡大に向けた取組」これ一つ、「ビザ要件の緩和など訪日旅行の容易化」一つ、「外国人旅行者の受入環境整備」これ一つ、「MICEの誘致・開催促進と外国人ビジネス客の取り込み」これが今までの4本の柱でありましたが、(これらに)二つの柱を取り込んでいくということです。
特にこの4本の中の「インバウンドの飛躍的拡大(に向けた取組)」という中には、訪日プロモーションの戦略的拡大というものがありますし、「ビザ要件の緩和(など訪日旅行の容易化)」ということにつきましては、インドネシア向けビザ免除などの戦略的なビザ要件の緩和及びCIQに係る体制整備等を盛り込んでいるということです。
それから、「外国人旅行者の受入環境整備」という項目におきましては、免税制度の拡充を契機として、免税店を全国で現在の倍増となる1万店規模に倍増する。
そして、無料Wi-Fi環境の一層の整備、多言語対応の強化、ムスリム旅行者への適切な情報提供の推進、これらを入れております。
最後に、「MICEの誘致・開催促進と外国人ビジネス客の取り込み」におきましては、国際会議主体の取組に加えまして、企業の報奨旅行や研修旅行を日本に誘致する施策などを盛り込んでいるところです。
今後、2020年に向けてこれらの施策を確実に実行して参りたいと思っています。
詳細については、事務方にお尋ね頂きたいと思います。

質疑応答

(問)今お話のありました「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」の決定を受けまして、大臣の所感と国交省の今後の取り組みについて教えて下さい。
(答)全体的には、去年9月にオリンピック・パラリンピックが決まりましたから、明確に2020年というのをターゲットにして、ここで2000万人の訪日外国人を呼び込むという目標を明確に定めたこと、そしてそのために色んなプロモーションを行っていくということです。
もう一つ大事なことは、この各地域におきまして、色んな地元ブランドというものを発信ということが大事なのですが、外国人の方を呼び寄せるということの中で、それぞれの地域がもう一度そこを意識して、これが我が地域、我が都市、あるいはもの凄く広い我がゾーン、こういうところで外国の方を呼び込んで行けるだけの戦略がいっぱいあります。
今までは、富士山や食事全体がおいしいとかと、いうようなことで日本へという流れでありましたが、この総論的なことと同時に、それぞれの地域には外国人が大変来て頂くためのポテンシャルが非常にあり、そこを一気にこの形にしていくと、2020年の目標とそしてそれに対するプロモーションと、同時に各地域、そうしたことについての大きな我々としての日本の魅力を観光資源として徹底的に磨き上げて、各地域で発信するということが大きな特徴にしていると思っています。
そういう意味では、これからそういう方向性を出しましたから、良く地元と練り上げていって、観光庁からも直接足を運んで現地と打ち合わせをして、そして点から線へ、線から面へとこう言っておりますが、非常に日本全国各地でポテンシャルがあるところを世界に発信をしたいと思っています。

(問)観光立国ですが、今年既に(訪日外国人客が)前年度比3割増で推移をしていますが、算数的には3割増が3年続くと2,000万人を超えることになると思います。
この2020年2,000万人という数字が、今となっては少々低い目標にも見えるのですが、その点見直すとか、あるいは低いのではないかということをお感じにはなりませんでしょうか。
(答)そうした対数的に述べていくということでは無くて、私、これ何の根拠も無いですが試算からいきますと、去年200万人、これかなり色んな手を打って増えたということと、経済に勢いが出て増えたということがあったと思います。
今年はまたそうした流れの中にあるという訳ですが、それよりももう少しベースを広げたり、戦略を組み上げていかなくては、(2020年には)1,700万人とかいうぐらいになるんではないかという、私としては私なりの計算でいきますとそんな感じがしまして、もっと色んな戦略を加えていかなくてはいけないと思っています。
そういう意味では、私は2020年、瞬間風速での2020年は、ということを言ってきましたが、このままの状況でいく訳では無いと、2020年オリンピック・パラリンピックというものを相当これをチャンスと捉えてやるという、その具体的施策が必要であるという認識の上で2,000万人というのはかなり高い目標であると思っています。
6年後に迫ってますから、6年間で約1,000万人増やすというのは相当大変なことだと思っていますので、そこで今回こうしたアクション・プログラムを出させて頂いて、ある意味では大きな流れを作っていきたいと思っているところです。

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