大臣会見

前田大臣会見要旨

2012年5月25日(金) 10:14 ~ 10:26
国土交通省会見室
前田武志 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方から御報告するものはありません。
一点御報告がございます。
総合海洋政策本部会合についてであります。
本日、総合海洋政策本部会合が開催され、「海洋再生可能エネルギー利用促進に関する今後の取組方針」について決定されるとともに、「新たな海洋基本計画の策定」に着手することなどについて報告されました。
また、大震災に伴う洋上漂流物については、北米大陸沿岸への到達が予想されることから、政府としてしっかりと対応する必要があることを申し上げました。
 今後、本日決定した取組方針に基づき、海洋再生可能エネルギーの利用促進を進めるとともに、海洋政策全般に着実に取り組んで参ります。
 詳細については、総合海洋政策本部事務局にお問い合わせいただきたいと思います。
以上です。

質疑応答

(問)国土交通省は先日、スカイマーク(株)に対して安全航行上問題があるとして、厳重注意をされました。
今年はLCC元年といわれますけれども、LCC参入促進に伴って、安全規制の緩和が進められていますが、国交省として空の安全確保をどのようにされていくのか改めて大臣の所見をお願いします。
(答)確かにLCCがスタートして好調のようでございますが、今御指摘の安全規制の緩和とおっしゃいましたが、そういうことではないと思います。
実効的に安全をきちんと確保していくというのはあくまでも前提です。
その上で効率化や合理化を図って行こうということで、例えば随分前から当事の技術レベルでは規制をしなければ安全が確保できないというようなことがあったようです。
私も専門ではありませんが、例えば、パイロットや乗務員の訓練ですが、実機でやるべきという規定になっているようです。
今は大半がシミュレーターの方が遙かにしっかりした訓練や検証が出来るようです。
そういうものを制度の見直しがされずにきていたのを、合理化するだとか、効率化するだとか、ということであります。
ですからあくまでも安全の確保が大前提であって、有識者会議を設置して諸外国の状況等も踏まえつつ、安全性の検証を十分行いながら議論していただいた結果、合理化、効率化に至ったのであります。
したがってLCCを含む本邦航空会社の安全確保については、引き続き監査等を通じて万全を期して参る所存であります。
スカイマーク(株)については、これはまさしく安全上のことについて、これは指摘、監査の結果一つ一つは聞いてますと重大事故につながるということでもなかったようですが、そのようなことがいろんなところで多々見られたということで、これは厳重に注意をする必要があるということでやりました。
それとは別の次元と御理解ください。

(問)新潟県の南魚沼市の国道のトンネル工事現場で、爆発事故が起きましたけれども、それについて大臣の受け止めと、再発防止策の検討を含めて、今後の国土交通省の対応について教えてください。
(答)今まだ全容が十分に把握できていないのですが、いずれにしろ昨日の午前10時半過ぎにガス爆発事故が発生し、3名の方が負傷され、4名の方がまだ取り残されており、安否が判らないという状況ですから、非常に憂慮しております。
被害に遭われた方々には御見舞を申し上げますし、まだ安否が確認されていない御本人達の無事救出をなんとか早く、急いでということで今全力を挙げて関係者皆が助けているところです。
特にこのような事故でございますから、消防の方々の救助活動が一番重要でございます、それにできるだけの協力をしているということであります。
どう受け止めるかですが、労働安全衛生法上のきちんとした規定もあるわけです。
工事を行うことについては工事の施工計画書も出しているわけですから、その中にも規定がありまして、こういったことが本当にきちんと守られていたのかどうかということについては、これからきちんと検証していく必要があると思います。
その上で対応ということになりますが、本来であれば、きっちりと守られていれば、こういうことにはならなかったのではないのかなと思います。
対応策を聞いてますと、安全な施工の為の指針などもちゃんとあり、その中にトンネル工事の場合には必ずガス爆発等の危険性も指摘されているんです。
それに対してきちんとやっていたかどうかということだと思います。

(問)先ほどのトンネル事故の関連ですが、何か具体的に今、きちんと守られていなかった部分というのが明らかになっている部分があるのでしょうか。
(答)救出の方を行っていますから、具体的にまだそこまで調査がされておりませんが、私も新聞情報などで見ていると、施工会社の方があまりそういうことを想定していなかった言い方をされていたりしています。
その辺がちょっと疑問のところがあります。
それとこれも説明で聞いていて、多少状況が違ったのかなと思うのは、冬期はあそこは工事を中断しているわけです。
今の工事は21年度から始まっていて、何年度か冬期は中断して、そして春、4月末、連休前くらいから再開して、それを何度かやって何もなかったのです。
ところが、今回は冬期だけではなしに、去年の夏の大水害がありましたので、あれ以降ずっと工事を中断していたということで、今までと違う長きにわたって工事を中断していたというところが状況がだいぶ違うのではないか、そういうことに対する配慮がどの程度なされていたのかというところがあるかと思います。

(問)そういうところに対する配慮が足りないというのは、つまり長い間工事を中断することによって、可燃性ガスが溜まる可能性が高いということでしょうか。
(答)専門家ではないので、あまりそういうことを云々するのは避けたいと思いますが、常識的に考えるとそういった可能性があって、そういう環境の変化に対して、どの程度しっかりとした配慮がなされていたのかというのが、ちょっとあります。
まだ調査が出来ず、全ての情報が把握できていない状況ですので、あまり踏み込んだことは言えません。

(問)それについては、当然業者への聞き取りなどで今後調べていくということでしょうか。
(答)今の状況ですから、私からあまり情報も無いまま言うのは控えさせていただきます。

(問)事故の関連なのですが、1回ルートを引いて、その後、ガスや水が出る可能性があるということで引き直しましたよね。
新しいルートで今回の事故が起きたわけなのですが、ルートを引き直すにあたって、新しいルートの所にガスの流出の可能性があるのかどうかということは、きちっと検証されたのでしょうか。
(答)それについてもデータが上がってきていないのですが、勿論そういったことも行っているのだろうと想像するのですが、それ以上に、やはり安全施工指針というものがあります。
それから、そういうものに基づいて仕様書を作っているわけですから、仕様書は私は確認していませんが、おそらくそこにはきちっと入っているはずです。
それから施工業者の方も、施工計画書というものを出すわけですから、その中には、当然そういうことに注意致しますというような項目が入っているはずです。
ただ、まだ確認はできていません。
そういった事を全部確認した上で、原因が絞られるのではないかと思います。

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