大臣会見

前田大臣会見要旨

2011年11月4日(金) 10:33 ~ 10:42
国土交通省会見室
前田武志 大臣

閣議・閣僚懇

閣議案件で特に御報告することは無いのですが、閣僚懇談会で発言した内容をお伝えします。
タイの水害の件ですが、御承知のように、日本の産業にとっても、サプライチェーン等を中心に相当の大きな影響が出てますし、更に言えば、世界の特に自動車等を含めて相当大きな影響が出ているわけです。
これに対して、今、既に国交省としても専門家を派遣しているということをこの間申し上げたわけですが、更にポンプ車を10台派遣するということになりました。
これはJICAの国際緊急援助隊のスキームを使っていまして、これはもともと専門家を派遣することが中身なのですが、今回、専門家に加えて、ポンプ車という非常に有効な機材、特に国土交通省が水害、内水排除などに随分と実績を持っているので、これを派遣いたします。
もう既に今朝、結団式を横浜で行い、明日出航予定です。ポンプ車1台の能力が毎分30m3ですが、比較すれば、消防署にある大きなポンプ車の10台分の能力があるようです。
それを10台ということですから、タイの工業団地等を中心にやることになると思いますが、一定の効果はあるかなと思います。
もちろんここには専門家も付けて行くわけであります。

質疑応答

(問)2日に東京メトロと都営地下鉄から九段下駅の乗換え改善などの取組が発表されましたけれども、内容についての評価と今後の更なるサービスの一体化と経営の一元化の取組について、どのようなスケジュールで進めていくのか、大臣のお考えをお聞かせください。
(答)御承知のように、地下鉄の一元化等に関する協議会が立ち上がっておりますけれども、利用者の利便性の向上を、早急に行える所から行おうということで、サービスの一体化を段階的に進めることで合意されております。
例えば、本郷三丁目の連絡通路の整備であるとか、六本木駅の改札通過であるとか、そういった事を含めてできるところから行っていこうということで、進んでおります。
一元化については、この前から申し上げておりますように、都営地下鉄はまだ民営化しておりませんから、その辺のところも含めて、今、協議を進めているところです。

(問)この取組内容の中では、乗り継ぎ客の運賃負担軽減について、もともと夏までに結論を出すということでしたが、結局、2日に出た内容というのは結論を先送りしているということなのですが、この辺の取組の進め方について、どのようにお考えでしょうか。
(答)70円の乗り継ぎの時の運賃負担軽減ということも、課題には挙がっているわけですが、今のところ、経営の一体化の方向性のようなものがもう少し議論されないと、その辺はなかなか結論が出にくいということで、若干、時間を要しているということだと思います。

(問)震災の時に起きたエスカレーターの落下事故についてお伺いしたいのですが、イオンショッピングセンターでエスカレーターが落下する事故が相次いだ事について、大臣の受け止めと、国土交通省として今後どのように対応するのかについて、お願いいたします。
(答)施工状況に問題があったのではないかという御指摘もあったようですが、もちろん専門家を派遣して調査がされております。
また、施工のみならず、機械的なことについてはメーカー側にきちんとチェックするように要請しており、当該三菱電機は3万機くらいのエスカレーター全てをチェックするということを聞いております。
今御指摘の、どのように対応するかということですが、これは私の個人的な段階の考えですが、発注のあり方というところでどうなのかと考えております。
民間であるイオンの建物ですから自由な契約になっておりますが、どうしても公共調達、公共発注というものがひとつの雛形というかモデルになっております。
そういうところまで考えていく必要があるのではないかということを内部では話題にしております。

(問)落下を防止する対策について、国の明確な基準であったり義務付けがなかったということなのですが、今後、そういったことへの法的な面での方向性というものはお考えでしょうか。
(答)その点だけを取り出すとそういうことになりますが、高い足場で転落事故が起きないように安全性を確保するとか、その他にもいっぱいあります。
よく調べていくと、仮設とか施工のところで、きちんとした専門技術を持っている会社が行っているかとか、安全管理にきちんと人を配置しているかとか、これは労働基準局の範疇になるかと思いますが、もともと発注のあり方によって、そういう所にしわ寄せがいっているとすれば問題であります。
このことについては、エスカレーターのみならず、他にもいろいろな問題があるのではないかということで、公共調達をもう一度再検討する必要があるのではないかという問題意識を持っているということです。

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