大臣会見

金子大臣会見要旨

2009年7月21日(火) 8:47 ~ 9:09
国土交通省会見室
金子 一義 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議で総理から衆議院の解散を記した旨の話がありました。総理からは、ここ1年間、100年に1度の経済対策の中で最大の経済対策をとってきたけれどもまだまだ経済の本格的な回復はこれからである、一方で、海賊対策という対外的な部分に取組んできているけれども、北朝鮮問題については廃案になるという対外的な不安を残して来ている、これまで麻生内閣が取組んできた政策について解散をして国民の信を問いたいと、こういう趣旨のお話、ご決意がありました。それから、国土交通省幹部人事につきまして、ご承認を頂きました。今からこの場で資料を配布させて頂きます。私からは以上です。

質疑応答

(問)冒頭、大臣からご発言がありましたが、今日解散が決まったということで1年近く解散、解散と言われていよいよこの日を迎えた訳ですが、この解散が決まったということで大臣の心境と、これから40日間の真夏の選挙戦に突入する訳ですが今回の選挙で麻生内閣の一員として大臣は国民に対して何を訴えたいのかありましたらお聞かせください。
(答)今回の選挙、幾つかありますけれども、何回か麻生内閣で解散をしたら絶対に勝てるというタイミングがありましたね。麻生総理と二人になった時に「今解散のチャンスだよ」と申し上げたことがありましたけれども、「金子君、今政局よりは政策だ。その政策について閣僚として作り上げて欲しい」ということで、一貫して政策を麻生内閣、麻生総理自身取り組まれて来たと思います。ただ、政局のタイミングとしてはそういう意味では最悪の状況の時に解散を迎えると思っています。今度のキーワードが、前回の小泉総理の時には郵政解散是か非か、今回はそれに対するキーワードというのが政権交代是か非か、というむしろ非常に大きな選択肢のようになっていると思います。本当にそれで良いのかと、麻生内閣が取組んで来た政策について、いよいよ政局の中で政策を議論する、政局の中で国民に政策を理解してもらえるチャンスが、機会がここへ来てようやく残り40日ありますが出てきているんだと思います。様々ありますが、私は当然ですがこの100年に一遍の私の所管でありますが、大きな経済対策の一環として「住宅」というものを内需の中心として据えてきて、そしてそれの対策というのもかなり準備出来た。4月以降少しずつ動き出してきている。もう1つは、道路財源一般化という大きなテーマに担当大臣として取り組みました。無駄な道路は造らないという枠組みを一方で作りながら、必要な道路は造るということはずっと言われてきたことですが、道路特定財源を一般化して具体的にどういうものを必要なものとしてやっていくか、幾つかの例を見々して各地区、宮崎にしても鹿児島にしても四国にしても色々な現場を拝見し、そういう地方の道路、道路特定財源を一般化した中で必要なものをどうしていくかということについて、1つの事例として必要なものは造るということはこういう話ですと。一方で高速道路の料金引き下げによって、思わぬところで地方に人が来ることによって賑わいを見せてきている。こういう地方に元気を持ってもらうということは、観光というものも含めて大変大事なことだと私は訴えて参りたいと思います。ソマリアの担当所管でありましたが、残念ながら野党は反対されてしまいました。北朝鮮問題も審議に応じてもらえなくなってしまった。本当にこういう安全保障という部分で野党の皆様方がどうお考えになっているのかということは国民の皆さんに判断してもらいたい。このことは担当した案件の中で国民には訴えていきたいと思います。

(問)最悪の時に解散を迎えた、と仰いましたが、一部報道で今度の解散について「自爆解散」という表現を使っているところもありますが、大臣としては今回の解散は何解散だと思いますか。
(答)「ギリギリ解散」。色々な表現を持っていますが「ギリギリ解散」。ギリギリで勝ちたいと思っていますから。

(問)解散から投票日まで約40日間という異例の長さですが、ご自身の選挙活動と大臣としてのお仕事とのバランスはどのようにしていかれますか。
(答)当然閣議もありますし、私の担当、色んな出来事もありますし、北朝鮮の動きもありますし、それはそれで当然やらなければいけないことは閣僚として当然やります。どういう配分か時間か、これはその出来事次第だと思います。ただ大きな政策的なテーマについてはやはり解散の結果を受けてという状況になっているので、それは選挙後。後は当然ですが、出来るだけ私自身も決して選挙が強い訳ではありませんから、地元で有権者にお願いに回ってこようと思っています。

(問)先程の一番最初の冒頭で「麻生総理と2人きりになって解散を進言した」ということですがこれはいつ頃のお話しですか。
(答)それは言わない方が良いでしょう。2人きりになった時の話なので。

(問)最後にもし勝てるとすれば一番最後のタイミングは何時だったのですか。今回も勝てるかもしれませんが。一番勝てると思われたタイミングは何時だったのですか。
(答)直近では小沢さんの事件の時です、小沢西松事件の時です。そうだったでしょう、鳩山事件の前です。がらっと雰囲気が変わりましたよ、あの時です。まだ40日もあるといずれにせよ今は横風、雨が降ってても自民党にフォローの風はありません。

(問)今日の閣議の様子は如何だったのでしたか。
(答)閣議は皆さん淡々としてました。

(問)先週末までかなり党内でごたごたが続いていましたが、その辺の余波というのはどうでしたか。
(答)今日は11時半でしたか。マスコミフルオープンでやるのではないでしょうか。そういった意味で、今日は総理が国民と同時に我々議員に対してどこまで麻生で行くぞと、麻生内閣の解散でこうしたい、ということを麻生総理がどこまで示せるかが最大の勝負。麻生さんも今日は正念場です、今日の11時半からの30分、真剣勝負です。

(問)民主党政権になるかどうかというのは分かりませんが、担当大臣としてやって来られて、民主党政権になった場合にこういった問題が出てくるのではないかというお考えの部分が国土交通省所管であれば教えて頂けませんか。
(答)一番心配しているのは、今度の補正予算を一旦白紙に戻すと仰ってますが、経済がダッチロールしておかしくなるだろうなと。地方自治体が今度の補正予算を前提として議会を開いている部分も一旦白紙にするということになると、地方自治体も含めて動きが止まるので、経済自身がダッチロールするだろうなと思います。経済の中で我々が一番心配しているのは寧ろ雇用です。企業の社会的役割は雇用だと思っています。少し生産活動が上がっていって、なるべく雇用を出して頂きたい。雇用を増やして頂きたい。それが止まってしまうと、やはり社会不安というものが、これは民主党であろうが自民党であろうが、一番国民が不安に思う。年金も社会保障もそこのことだけをつっついてみても、やはりダイナミックな改革は、なかなか雇用が増加しないとダイナミックなものは出来ないと思います。年金、社会保障を1つ1つ正していくことは、そのこと自身は基より間違ってはいませんが、やはりダイナミックな社会保障の仕組みを作るということは我が国の国際競争力を含めて、企業の社会的な役割としての雇用を生産量と共に増加してもらうこと、こういう中で社会保障、年金の枠組みを作り上げていくこと、これが一番大事だと思っております。

(問)今日頂きました人事について方針をお伺いしたいのですが。
(答)それぞれの部門で、ある意味必要な人材を必要な部分に役割を担って頂ける布陣になったと思っています。一言で言えば、層を厚くして強力な体制を国土交通省として作っていく上で、今度の人事が作られたと思います。

(問)竹歳さんが留任されました。
(答)個別のは悪いのだけれど、私はコメントしません。

(問)民主党が公約に掲げている高速道路の無料化と暫定税率の撤廃についてお考えをお聞かせください。
(答)道路財源は今2兆6千億円です。高速道路の収入は、首都高、阪高全部含めてですけど2兆6千億円。それにガソリンの暫定税率がくしくも2兆6千億円。全部2兆6千億円ですが、今民主党の公約でやりますと、2兆6千億円の道路財源が高速道路無料化、暫定税率の廃止で、道路というカテゴリーに入れていかなければいけないのが今の2兆6千億円の3倍になります。収入と支出の違いがありますけど、道路という概念で言えば3倍道路予算で使うことになります。公共事業は半分にすると仰ってますけど、とりあえず今道路財源一般化して道路は無駄だと言いながら、道路に今の予算の3倍を付けるのかと。他は無駄を削除すると。どこかから無駄を削除して道路を3倍にしてどうするのか。徐々にやると言っても、やるとすれば徐々にしか出来ないでしょう。この経済状況の悪い時にそんなスピード感の無いことを民主党やっていたら、それはダメですよ。麻生さんの今度の対策、政局より政策で、一番根幹にあるのはスピード感。このスピード感が、私も政治家やっていてこんなに早い対策が取れてきたというスピード感を持っていたのは初めてといって良い。これあんまり国民の皆さんは分かって頂けないので、これから40日間さらに説明して参りますけど。民主党の皆さんは今申し上げた点だけについても全くスピード感を持って出来ないでしょう。


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