大臣会見

金子大臣会見要旨

2009年3月13日(金) 9:15 ~ 9:35
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

 今日の閣議では、我が省の関係として「住生活基本計画の変更について」、これは既に出ている住生活基本計画に長期優良住宅の促進、振興及びリフォームを追加をさせて頂いたものです。閣議決定させて頂きました。それから、閣議の前に「総合海洋政策本部第2回法制チーム」と「安全保障会議」が開催されましたので出席させて頂きました。その後、引き続き行われました閣議において、「海賊行為の処罰及び海賊行為の対処に関する法律案」が閣議決定されました。総理から本法案の国会対応について、「金子一義が担当するように」というご下命を頂きました。担当大臣としてその責務を全うして行きたいと思っています。法律案の詳細については本日11時から内閣府において、事務方よりブリーフィングをさせて頂く予定になっています。私からは以上です。

質疑応答

(問)ICAOとIMOが政府に対して北朝鮮の衛星打ち上げ情報を通告してきた旨の連絡があったようですが、これについて国土交通省の対応をお願いします。
(答)昨日の概ね午後8時ですが、その旨の連絡がありました。IMOが先行していました。それで私より国土交通省の中における連絡室を起ち上げるよう指示を致しました。航空局、それから海事局、海上保安庁です。そして、IMOそれからICAOからの情報を基づいて、既に海上保安庁は船舶に対し必要な航行警報の発出を行っています。また航空でもノータムを既に発出したところです。

(問)高速道路の値下げが3月28日から始まりますが、複雑な料金体系等色々な問題があって混乱が予想されますが、この辺りについて国土交通省の対応はどのようになされるか、宜しくお願いします。
(答)出来るところからやっていくということで、今までも二重払いといった体系が違うところを連結するという状況ですので、これへのシステムがきちんと対応、準備が出来たところから導入をさせて頂くということで、3月28日からスタートさせて頂くのはこの間ちょっとご報告させて頂きました。残余の割引については、ゴールデンウィークの連休前には何とか実現をしたいということで今準備を進めています。これについて、本日高速道路会社等の皆さんに本日国土交通省に来て頂いて、私もお目にかかります。今ご指摘の通り、非常に複雑な状況というところですので、折角楽しみにしていらっしゃる皆さんが混乱しないように、使って頂く皆さんにどのように周知出来るか、それから、色々と残された問題を解決しなければいけないということについても少し議論をさせて頂く予定にしています。折角楽しみにしているのに何故ということにならないように全力を挙げて行きたいと思っています。

(問)北朝鮮の人工衛星というかミサイルなのかといった件ですが、今回船舶と航空機に対する警報が発出されましたが、具体的な日付をもって打ち上げるということを先方が言っている状況の中で、海上保安庁も含めてどのような対策というか、警戒に当たるのか教えて下さい。  
(答)取り敢えずは、今申し上げた航行警報の発出或いは航空関係のノータムということです。多分制裁措置はどうするのだということも含めてご質問されていると思いますが、これはこれから政府部内で検討されていく事項だと思っていますし、国土交通省がその中で検討されるべき事項が当然に入ってくると思っています。一義的には外務省が政府としては国連に意見を申し上げていると、どの段階で外務省が言われたのかどうか承知しませんが、政府としてはそういう対応から始めています。

(問)ノータムですが、昨日の航行警報の段階では官房長官コメント等踏まえて直接話法では衛星が発射される予定であるとは書いていなかったのですが。直接話法でノータムの中で人工衛星が北朝鮮から発射される予定であるとなっていて、我が国としてはミサイルを疑っていて、官房長官の談話の中でも「飛翔物」ということで、ICAOからは北朝鮮の衛星を打ち上げる、「仮に人工衛星であっても」という言い方で、間接的に人工衛星という言葉を使っていますが、ノータムでは直接話法で、人工衛星が発射される予定なので以下のことを注意しなさいという言い方になっているのですが、それはそういうことで我が国として宜しいのでしょうか。
(事務方)仰っていることは、国際機関によって言葉の使い方が違うのではないかということかと思いますが。

(問)我が国は北朝鮮は衛星と言っていてもミサイルを疑っている訳ですよね。ノータムの表現は航空局の判断だと思うのですが、人工衛星が発射される予定であると直接話法的な書き方になっているのですが。
(事務方)技術的には、航空の安全を呼びかける、直接運航者に呼びかける目的のものですので、表現につきましてはICAOが用いている表現をそのまま引用しています。

(問)我が国として、出す時もそういう書き方で書いたと。
(事務方)はい。

(問)要するに、わざわざ書き方も工夫していると思いますが、衛星という記号が入っている箇所ではそう言っている、直接的に衛星と判断されていると。
(事務方)試験通信衛星という言葉を使っていますが、これは内閣官房からの指示でこういう表現になっていますので、推測ですが政府全体としてこういった形ではないかと思います。

(問)昨日の海上保安庁からの発表においてはIMOより衛星という連絡があったということで、直接話法的には衛星という言葉は使っていないですが。
(事務方)再度確認してお答えします。 

(問)今は北朝鮮が指定してきた海域にそのまま警報等を出しているという対応に留まっているかと思いますが、万が一事故に繋がらないとも言い切れないと思います。航行の安全を確保するために、今後どういった対策をお考えですか。
(事務方)航空分野においては、今回のノータムでは当面危険情報に特段の注意を払うようにということですけれども、北朝鮮が言っている期日までおよそ3週間ありますので、今後の事態の推移を十分見守り、それに対応した措置を執っていくことになると思います。

(問)対応した措置を執るのは当たり前なので、4月4日から8日の間は飛行機はあの辺は飛ばないようになるというイメージで良いのでしょうか。
(事務方)一般論として、そういう選択肢はありますが、今回の当てはめとしてそれが必要になるかどうかは事態の推移を見守らざる得ないと思っています。

(問)JR東日本の信濃川での違法取水ですが、夏に首都圏の電車運行に必要な電力確保について、JR東日本の社長自身が「綱渡りで影響がゼロとは現時点で言えません。」と言われているのですが、国土交通省として状況をどのように認識して、どういった対応を求めていくのか、お願いします。
(答)夏に中央線が止まるなんて様にならないですよね。そうならないように、先ずはJR東日本自ら処理してもらわなければならない。JR東日本からは東京電力に協力要請しましたが、東京電力も本当に十分かどうかの問題はあります。自前の川崎の火力発電所を最大限に運転するということで、利用者に迷惑を掛けないように首都圏輸送の確保に最大限努力すると、先般JR東日本の幹部が私のところにお出でになっています。再申請を頂く必要がある訳ですけれども、水利権者との調整が前提になっていますので、「信濃川流域の住民を始めとした皆様のご理解を一刻も早く丁寧に取り付けられるようにして下さい。」とJR東日本には申し上げたところです。

(問)前例で言うと、ちょうど昨日許可を再び認めた東京電力の塩原発電所について、一昨年だったと思いますが、ピンチになった時に暫定利用を認める措置が取られたんですけれど、今後もしもの場合にそういったことがあり得るのかどうかをお聞きしたいのですが。
(答)それはまだわかりません。何れにしても、御質問の暫定的な水利権の許可があるのかということに対して今の段階で言うべき話ではなく、むしろ、真摯に同社に努力をしてもらいたい、まず、全力を挙げて同社に努力をしてもらいたいということが先です。

(問)大臣として、河川局と鉄道局の両方の所管をなさっているわけですが、きちんとけじめをつけろというお立場だと、河川局の側に立つことになるでしょうし、公共輸送機関の安定性ということを考えると鉄道局の側からものを見ないといけないですが、その辺の判断の難しさというのはございますか。
(答)両方ありますよね。水利権の乱用・違反ですから、これに対してきちんとけじめ
をつけて、水利権を再申請できる努力を当社が自身でやって頂くということで、最初から暫定云々という話ではなく、やるべきことをやって、一方で、夏場に運行ができなくなるということはJR東日本の名誉にかけて、そんなことにはならないようにして下さいという意味でJR東日本に対して御努力をお願いするというのが私の立場であります。

(問)北朝鮮のミサイルの話に戻りますが、今、ミサイルはどのような状況で、やはり8日に向けて着々と準備が進められているのかどうか。もしご存じであれば知りたいのですが。また、気象庁とか全国にミサイルが着弾する恐れがある場合に、警報を鳴らすシステムがあるんですが、気象庁が所管されているということで今回のケースはそれに当てはまるかどうか。危機管理の1つなので是非教えて下さい。
(事務方)有事に当たるかどうかという話かと思うんですが、それは内閣官房のほうで今後の情勢の進展を踏まえて考えていくことになるかと思いますが、当然我々と連携を取りながら進めていくことになると思います。そういうシステムはありますが、今回それを使うかどうかというのは、内閣官房の判断だということではないかと考えています。

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