大臣会見

金子大臣会見要旨

2008年12月9日(火) 10:12 ~ 10:27
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

 今日の閣議で当省に関係するものはありませんでした。今日は地方分権改革推進委員会の第2次勧告について報告がありました。総務大臣からです。既に報道された中味でもありました。これについて「政府としても今後とも委員会の審議に最大限努力をしていく」と総理発言がありました。総務大臣から、「関係各位の汗をかきたい」と、「関係閣僚のご協力を願いたい」と。河村官房長官からは「内閣が一致して取り組むことが重要と考えているので、年度内に工程表を作成していくに当たって関係閣僚のご協力を願いたい」という発言がありました。私からは以上です。

質疑応答

(問)分権の勧告の関係ですが、大臣の率直なご感想と関係閣僚としてどうご協力をされていくのか。
(答)地方分権改革は、内閣としての重要課題の一つと理解しておりますので、その考え方や内容について、今日の段階ではまだ出されたばかりでありますので、もう少し議論させて頂きたいと思います。その上で検討して参りたいと思います。前に申し上げたのですけれども、1次勧告、2次勧告、そして来年出て来る財源含めた3次勧告、これ全体がどういう佇まいになるのかを併せて拝見をしたいなと思っています。つまり、どういう方向に位置付けるのかが、1次勧告、2次勧告だけでは必ずしもどういう方向に持って行けるのかというところがもう少し見極められないと私自身は感じるものですから。ただ何れにしても、2次勧告についての工程表はそれはそれで総務大臣中心に進められていく、その議論に参加して参りたいと思っています。

(問)週末の各報道機関の世論調査で内閣の支持率がかなり低下している訳ですけれども、ご感想をお願いします。
(答)景気が悪い、失業率がどんどん上がる、こういう状況ですから、誰が総理をやっても大変だと思います。しかし一方、それに対応する政策は国土交通省はかなりありますので、引き上げていく材料をきちんと整理して出していくという役割を、ある意味担っているのが国土交通省だと思います。目一杯そこをやって行きたいと思います。

(問)今朝、整備新幹線に関する合同会議が先程自民党本部でありました。そちらの方で、2004年の政府・与党申し合わせの中で工期を10年程度とした件について見直しが必要だという決議がなされて、与党PTの座長でもいらっしゃる津島先生から「邪魔な物は変えていけばいい」といったような発言がありました。改めてこの申し合わせについての大臣の姿勢をお伺い出来ますか。
(答)本日8時からどういう議論の経過でそういう話になったのかよくお伺いしてからコメントしたいと思います。色々な経過があると思います。結論だけではなくて、その経緯というものを、どういう議論の中でそういう決議をされたかというものをよく聞いてみたいと思います。

(問)前回の会見では、節度を失ってはいけないといったとの方針を堅持していく考えをお示しになられましたが、現時点では必ずしもそれに拘るものではないのでしょうか。
(答)私自身は変わっていません、堅持していると思っています。  

(問)道路予算ですが、臨時交付金を含めて道路本体のほうが2千億円減るということでしたが、所謂使途拡大の部分、今年度で言うと、高速道路料金値下げで1千5百億円、関連施策で1千5百億円、貸付金1千5百億円、一般財源2千億円で6千億円位ありますが、これは来年度どうなるのかという見通しを教えて下さい。
(答)予算編成の過程で決められていきますが、今のところ、地方貸し付けは引き続き地方自治体から非常に要請が強い項目ですので、維持していくということで予算折衝していると思います。

(問)道路本体の方ですが、直轄補助を削って新しい交付金を充てるということですが、地方の方、特に道路整備が遅れている所からは「直轄補助を削らないでくれ」という声が沢山届いているかと思いますが、それに対してはどうでしょうか。
(答)今回の1兆円の内概ね8千億円ですけれども、こちらでなんとか継続している連続立体とか幹線の整備も含めてこれで目一杯対応していきたい。地方自治体の皆様方の声というのは、「道路というのは時間が掛かる事業ですので、安定した財源が確保される枠組みを作って欲しい」というのが大きな課題でしたので、それには十分ではありませんけれどもそれなりに応えられた、あるいはその範囲で応えていきたいと思います。

(問)内閣支持率の件なのですが、これだけ下落したのは度重なる麻生総理の失言とか道路予算を巡る二転三転した発言も大きな要因とされているのですが、その点をどのようにお考えなのかと、政策もさることながら、早く衆議院を解散して国民の信を問うべきだという声も挙がっているのですが、それをどのようにお考えでしょうか。
(問)色々な要因が重なっていると思いますけれども、今の経済の状況、年末にかけて失業率が増える、失業者が増える、雇用止め、派遣止め、雇い止め、こういったことが大きく影響しているのだろうと私自身は思います。選挙については総理がご判断されるところですし、今、来年度予算で正に経済対策の中身ををどんどん詰めている時ですので、むしろこういうものを詰めて実施出来るように、国会を通した上で解散するのが、その前に解散というのは「国民がそれで良いのだろうか」と思います。

(問)日頃大臣に失礼なことを申し上げても、いつもにこやかにお答えになる人柄を考えると何なんですけれども、閣僚の一員として総理の言動を含めて、批判すべきは批判した方が宜しいかと思いますけれども、その辺は如何でしょうか。今の発言を聞いていると、環境が悪い、景気が悪いと総理を庇うような雰囲気に聞こえるのですが。
(答)麻生内閣の閣僚ですし、しかも先程申し上げたように、今経済が悪い中で国土交通省として持っている材料というのを少しでも国民のために使っていこうという時期ですから、批判するとかしないとかいうタイミングでは私自身は無いと思っています。

(問)そうした中で党内の若手議員の一部の議員から公然と麻生総理の批判する声が上がっていることについてはどう思われますか。
(答)これはいつでも党内で批判が出てくるのは私も何度も経験をしています。

(問)新幹線に戻りますが、今日議連の方で、冒頭、森先生が「今回のスキームにしてもゼロ回答だった」と、「金子先生はこれまでどれだけ新幹線に携わってきたか、我々は血反吐を吐くような思いを積み重ねてきた」と、「それが昨今大臣になったばかりで分かるはずがない」と森先生が仰っていたのですが、ご感想はありますか。
(答)そうでしょうね。そう思います。長らくずっと新幹線を携わってこられた方々から見たら、新幹線に携わってこなかったのがいきなり大臣になって、私は私なりにのたうち回っていますが、そういう気持ちになるのは分かります。それと国土交通省としてどう考えるのかは別問題ですから、やっていた方が判断して違う答えが出る場合の方がもっと悲惨です。違う方なら安心してどんな結論でも出るのかと言ったら、それはそれで違うでしょうという意味です。ゼロ回答と仰いましたが、まだPTの中でどのような結論を出していくのか、PTの中も必ずしもお考えがまとまっていたのかなということについて、まとまって交渉が始まっているということでは必ずしも無いと、まさにこれから、ゼロ回答の話はこれからです。

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