大臣会見

金子大臣会見要旨

2008年12月2日(火) 10:34 ~ 10:51
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議では、当省に関係するものはありませんでした。閣議前に新たな雇用対策に関する関係閣僚打ち合わせが行われました。今週10日を目途にこの雇用対策の取りまとめをやると、各省庁もしっかりとした対応を、ということでありました。閣議後、宇宙開発戦略本部の会合及び国家公務員制度改革推進本部の開催が行われて出席を致しました。宇宙開発戦略本部会合の中では我が省の所管する気象衛星ひまわりが一つのテーマになっておりますので、それについてのコメントをさせて頂きました。公務員制度改革については、甘利大臣から既に報道されている状況が報告されたところです。それから、閣議の案件以外で、一つ私からのご報告でありますが、都市再生機構の賃貸住宅の家賃の問題です。3年毎の家賃改定が来年4月に予定されています。これに対しまして、先週、 自民党の「公団住宅居住者を守る議員連盟」や公明党国土交通部会からは、継続家賃の値上げを当面の間延期するよう要請があり、また、地方議会からも同様の意見書を頂いています。今現在、政府では定額給付金の給付など経済対策を実施しようとしているところでありますので、私から、都市再生機構に対し、こうした厳しい経済状況を考慮した上で対応するよう再検討を指示していました。その結果、昨晩に到りまして、機構の理事長から報告があり、来年4月からの継続家賃の値上げは当面延期することとなりました。詳細は、都市再生機構よりプレスリリースがあると聞いています。私からは以上です。

質疑応答

(問)道路特定財源の一般財源化の問題ですが、1兆円の配分問題等与党内の議論が大詰めを迎えている訳ですけれども、現段階での政府等の調整あるいは今後の調整方針についてお伺いします。
(答)今週、相当大詰めを迎えて与党PTで取りまとめを行うと伺っております。国会あるいは委員会で、道路特定財源の一般財源化とは言え、地方の道路整備の必要性、地方に道路が出来ないということでの地域間格差を放置するとか、あるいは都会でも1時間に1分しか開かないという所謂「開かずの踏切」といったようなこと等、非常に道路のニーズが多い状況の中で、引き続き今申し上げたような意味での「必要な道路」が造れるような枠組みをなんとか造って頂きたいというのが私の立場でしたけれども、総理の指示で与党PTで大詰めの調整をされている。併せて、PTでは12日に取りまとめられる自動車関係諸税の税制の議論に併せて、それに間に合うように歳出を決めていくと伺っていますので、今週中に大詰めを迎えるのではないか。どういう形に収まるのかというのは、今PTで議論していますのでその結果を見守っています。

(問)先日の地方分権改革推進委員会で仙台に予定されている新しい庁舎の建設を巡って批判が出ていて、その後総務大臣から中止するべきだという趣旨の発言があったのですが、大臣のお立場をお願いします。
(答)当面見合わせてもらいます。これは我が省が所管していますけれども、合同庁舎でありますので、政府全体の問題としても検討してもらいたい、官房長官、理財局。もう1つは、耐震の問題が相当あるようでありまして、この問題は地方分権という政策課題の問題と併せてやります。別の議論としての耐震という問題は次元の違う議論ですから、政府としてそこをどのように考えるかというのも少し調整してみたい。結論はその問題が片づくまで当面延期です。

(問)それでは現在事業中のものは一旦中断するということですか。
(答)仙台についてです。

(問)フジテレビが産経新聞と行った世論調査で内閣支持率が当初は44.6%だったのが27.5%まで下がったのですが、それについて感想をお願いします。
(答)相当厳しい状況になっているという認識はしています。非常に説明不足、我々の政策に対する国民の理解が求められていない或いは十分な説明をしていないことの両方だと思いますが、所管していく事項の中で理解を得られる努力をしていきたいと思っています。

(問)仙台の確認ですが、中止ではなく当分延期ということですか。当分というのはどの位ですか。
(答)今申し上げたのは、取り敢えず耐震の問題を含めて政府としてどう対応するのかということです。

(問)議論を整理し直すということですか。
(答)はい。

(問)先程の支持率の関連ですが、支持率の急落に伴って党内の若手や中堅から麻生政権に対して批判が大きくなっていると、中川秀直さんを中心に新しい議連等も出来まして反麻生のカラーもあるのではないかと言われているのですが、そのような動きについてどう思われますか。
(答)こういう動きというのはどんな時でもあるじゃないですか。与謝野さんと中川さんの神学論争がずっとありましたし、公務員改革に対する思いの違い等ある意味政策を基軸として考え方の相違が出てくるというのは、これはいつでも自民党の中で出ていますから、これ自身は通常のこと。どのようにそれが政権の支持率の低下に繋がっているのかは人によって見方があると思います。

(問)整備新幹線ですが、少し前に6千億円は財源を何とか確保、不完全な形ですが何とかなりそうだと。ただ、2兆円や2兆5千億円と言われる3区間の財源としてはまだまだ遙かに足りないですし、工期を延期してという話もあったかと聞いていますが、その後何か良い知恵といいますか、進展はありますか。
(答)党側で津島さんを座長として、財源対策も含めて議論が先週もされたと伺っておりますけれども、今のところこれを前進させる新しい材料としては、まとまったとか、あるいは大きな前進を見たとは、今のところ伺っておりません。しかし、予算編成までには一定の方向、結論を得たいというのは、与党側も我々も両方一緒の方向だと思います。方向というのは、一定の結論かどうかは別としまして。

(問)以前、一度伺いましたが、津島座長から出ていた、工期について従来の申し合わせを概ね10年程度としていたものを延ばしてでも財源確保したいという意見について大臣の今のご見解を改めてお聞きしたいのですが。
(答)それは、難しいと思います。公共事業に絡んでくる話ですから、1つの節度を持ってる、というのを失ってしまってはいけないんでしょう。

(問)堅持していかなければいけないということですか。
(答)と思います。

(問)というと、なかなか財源を捻出するというのは難しいとしながら、それでも一定の方向、結論と言うか方向感を出したいというのは、どういうことなんですか。
(答)それで今苦労しているんです。

(問)勿論、今の考えですと、財源なしに着工を認可するとか、そういう事はあり得ないということで宜しいですか。財源に見合った事業規模を考えるということですか。
(答)その組み合わせは沢山あるので、今の段階ではそこまでなんです。

(問)リニアなんですが、地質地形調査の報告が出た段階で、大臣から次の残りの4項目の調査指示について年内にも出したいということでしたけれども、12月に入り年内に出せそうですか。
(答)出せないとは聞いていません。出すということで最終的なヒアリングを事務方がやっていますので、12月中、予定通りに出せるんだと思います。出せないとは聞いていません。

(問)ヒアリングというのは。
(答)ヒアリングというよりは、上がってきたもののチェックです。

(問)整備新幹線が片づいてからですか。
(答)政治的な配慮はあるのかもしれません。特に意識している訳ではないんですが。意識している訳ではありませんが、そういうことも頭に入れておきながらということです。

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