能登地域は、本州中央部の日本海側に位置し、圏域面積は2,404k㎡で、石川県域の12市町、富山県の1市の13市町からなる、日本海側最大の半島である。
地理的には、半島先端部(石川県珠洲市)は、金沢市から直線距離で約110km(道路距離で約140km)、また富山市からは富山湾を隔てて直線距離で約80km(道路距離で約160km)となっている。
能登地域の地形は、準平原(半島北部に連なるなだらかな丘陵地帯)、邑知潟低地帯(半島中央部に羽咋市から七尾市にかけて存する帯状の低地域)及び宝達山(標高637m)を中心とする低い山地(傾斜地)からなり、地域内には多数の段丘が散在し、標高100m以下の土地は、50.6%を占めているが、傾斜が3%未満の土地は14.2%に過ぎず、低平地は非常に乏しい。本地域の地形のもう―つの特色は、全体として半島の突出方向、すなわち東北東から西南西を軸として富山湾側に傾いている背斜構造をなしており、このため能登半島の西北に位置する地帯は、標高100mから400mの山地形で急峻な海食崖を形作り、東南側海岸線は穏やかな地形を形成している。海岸線は約530kmにおよび、先の背斜構造から、外浦が日本海に直接面した断崖であり、内浦はなだらかな傾斜を伴い富山湾に面していることから、対照的な景観を形成しいる。また七尾湾は中央に能登島を浮かべ、海岸線を一層複雑なものとし、景観に変化を与えている。南部地区の西側海岸線は、長遠な砂浜海岸であり、その粒子が非常に細かく密圧が高いため、普通の自動車が走行できる全国的にも珍しい地区がある。これらの海岸線を中心として「能登半島国定公園」に指定されるなど、優れた自然環境と景観を保有している(能登地域半島振興計画抜粋)。