航空

羽田空港再拡張事業及び首都圏第3空港

 

 東京国際空港(羽田空港)は、既に能力の限界に達しており、首都圏における将来の航空需要の増大に、早急に対応することが求められています。
 平成12年9月から、学識経験者、関係地方公共団体等からなる「首都圏第3空港調査検討会(座長:中村英夫 武蔵工業大学教授)」を航空局において開催し、広く意見を聞くとともに、羽田空港の再拡張案と公募により提案された15の候補について種々検討した結果、羽田空港の再拡張案が、他の候補と比較して、既存ストックの有効活用、アクセス等の旅客利便等の観点から大きな優位性があるため、これを優先して推進することとされました。

 平成13年8月の都市再生プロジェクト(第二次決定)においては、「国際化を視野に入れつつ東京国際空港(羽田空港)の再拡張に早急に着手し4本目の滑走路を整備する」こととされ、同年12月には、新たな滑走路は現B滑走路と平行に設けることを国土交通省として決定しました。さらに、平成14年6月25日に閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針 2002」においては、「財源について関係府省で見通しをつけた上で、国土交通省は、羽田空港を再拡張し、2000年代後半までに国際定期便の就航を図る。」とされました。
 新たな滑走路の工法については、「羽田空港再拡張事業工法評価選定会議(座長:椎名武雄 日本アイ・ビー・エム(株)最高顧問)」を設置し、桟橋工法、埋立・桟橋組合せ工法、浮体工法の三工法について検討し、平成14年10月には、いずれの工法も、同会議で指摘された留意点を踏まえ、適切な設計を行うことにより建設が可能であるとの結論が得られました。
 羽田空港の再拡張事業については、その早期着工・早期完成に向けて最大限の努力を行っているところであり、平成15年1月には、同事業の円滑な推進を図ることを目的として、「羽田空港再拡張事業に関する協議会」(構成員:国土交通大臣と首都圏8都県市(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市)の知事及び市長)を設置し、様々な課題について協議を進めているところです。
 再拡張後の飛行ルートについては、16年2月に飛行ルート案を提示し、関係地方公共団体等からの意見を踏まえ、同年5月、飛行ルート修正案を提示し、各地方公共団体から了承頂いたところです。
 新設滑走路の建設工事の入札・契約手続については、同年7月に入札公告を実施し、16年度末の契約を予定しています。新設滑走路の建設工事については、入札契約手続の透明性の確保、コスト縮減に関する検討及び技術課題への対応を図るため、各界の専門家からなる「第3者委員会」を設置することとしています。
 また、平成16年2月には、「神奈川口構想に関する協議会」(構成員:国土交通大臣、神奈川県知事、横浜市長、川崎市長)を設置し、神奈川県等から提案のありました「神奈川口構想」について、具体的な検討を進めているところです。
 一方、首都圏第3空港については、将来の国際・国内航空需要を考慮すると、いずれ首都圏の空港容量が不足することが考えられるため、長期的な視点に立って、引き続き調査検討を行います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
羽田空港沖合展開事業


ページの先頭に戻る