地方誘客に効果の高いコンテンツの整備

　我が国の国立公園において、保護と利用の好循環を通じて、優れた自然を守り、地域活性化を図るため、関係省庁や関係地方公共団体の連携の下、国立公園満喫プロジェクトを推進する。令和７年までにコロナの影響前の訪日外国人旅行者数及び国内利用者数の復活と滞在時間の延長を目指し、美しい自然の中での感動体験を柱とした滞在型・高付加価値観光の推進を図る。また、令和３年に改正された自然公園法（昭和32年法律第161号）も活用し、これまで８つの国立公園を中心に進めてきた取組を全34国立公園等にも展開し、国立公園のブランド化を進め、国内外からの誘客に貢献する。

　さらに、上質な宿泊施設の誘致等による多様な宿泊体験の提供や、廃屋撤去及び跡地活用等による利用拠点の再生・上質化、公共施設の民間開放等の官民連携の取組に加え、新たに、民間提案による宿舎事業を中心とした国立公園の利用拠点の面的な魅力の向上に取り組むこととし、令和４年度中に新たに立ち上げた検討会での議論やサウンディング調査を踏まえ、令和６年度以降は具体地区における取組推進を目指す。加えて、山岳地域における山小屋等の高付加価値化に取り組む。

　そのほか、地域の自然・文化等を深く体験するコンテンツの充実等による自然体験活動や野生生物観光の促進、サステナブルツーリズムやアドベンチャーツーリズムの推進、ワーケーション等の新たな利用の推進、質の高いガイドの育成、限定体験や利用者負担の仕組みの導入、景観を阻害する廃屋等の撤去等を含めた利用拠点の整備改善、利用拠点におけるビジターセンター等の再整備・機能充実、案内板等の多言語解説やデジタル展示の充実、公共施設における新たな民間サービスの提供、安全で快適なビューポイント・登山道等の施設整備の推進、国定公園やロングトレイルとの連携、省エネ・脱炭素・脱プラスチック等の環境配慮型の受入環境づくりの推進等を図る。また、関係省庁や日本政府観光局等が連携しながら、ウェブサイト、SNS等様々な媒体により、国立公園等の魅力を国内外に向けて発信する。

　※【観光立国推進基本計画】より