世界の観光関連企業で構成されるWTTC(World Tourism and Travel Council、世界旅行ツーリズム協議会)から、東日本大震災による日本の観光産業へのインパクトに係るレポートが公表されました。
本レポートは、WTTCが英国のオクスフォード・エコノミクスへ委託し作成されたもので、震災直後の5月、9月に続き、3度目の分析結果の公表となります。
レポートでは、日本の観光産業が国内及び国際観光ともに、予想を上回る速さで回復していることが指摘されています。
2012年4月には「観光分野のダボス会議」と称される「第12回WTTCグローバルサミット」が東京と仙台で開催されることが決定しています。多くの海外観光産業関係者の参加が見込まれる当会議でのアピールなど、早期の回復へ向けて、引き続き、総力をあげて取り組んで参ります。
<概要>
・ 東日本大震災から9カ月が経過し、日本の観光産業は(WTTCが本年5月に予測した3つのシナリオのうち、)最も楽観的なシナリオを上回る順調な回復を見せている。
・ 日本人の国内及び海外旅行(domestic and outbound)は、震災前に予期されたレベルかそれ以上の回復に達している。
・ 訪日外国人旅行(inbound)は完全な回復には至っていないが、WTTCが当初予測したベストシナリオ(the best scenario/low impact scenario)に沿っており、現在の傾向が継続すれば、早ければ2012年上半期までに回復に至ると思われる。
・ この結果は、震災直後の迅速なインフラ復旧や福島原発問題への対策によるところである。また、強い円は日本人の海外旅行の回復へ引き続き貢献し、国内及び海外におけるマーケティング活動は世界中の人々に対して、日本のユニークさを再確認させている。
<関連リンク>
・WTTCレポート
http://www.wttc.org/news-media/news-archive/2011/wttcs-third-japan-update-report-shows-its-tourism-industry-recov/
・第12回WTTCグローバルサミット(2012年4月、東京・仙台)
http://www.wttc.org/events/tokyosendai-2012/